「城田優は賭け麻雀で、俺の高校の先輩に700万負けた」…ガーシー一味の「黒幕」が初めて暴露したイケメン俳優の「ヤバすぎる素顔」【一方で綾野剛は…】
国会での処分をめぐり日本中の注目を集めたガーシー議員。爆弾告発男として日本のVIPたちを震え上がらせたガーシーCHには、ガーシーを後押しし、そのスキームを提案した黒幕がいた。その黒幕「A」の正体が、この書で明かされる。前編に引き続き、朝日新聞ドバイ支局長としてガーシー一味に接し、1000時間に及ぶ密着取材を続けた伊藤喜之氏の新刊『悪党 潜入300日 ドバイ・ガーシー一味』から本文を一部紹介。
連載『悪党』第1回中編
黒幕「A」の正体は秋田新太郎という男である。秋田は2009年に「エステート24ホールディングス」を起業し、売上高135億円を誇る企業に急成長させる。マイバッハを駆る青年実業家として名を馳せるが、2014年に暗転。秋田はさらなる事業拡大に向けた銀行からの資金借り入れの課題を抱えていた。
ブルゴーニュのロマネコンティをたしなむ
大阪地検特捜部が秋田と側近の男の2人を逮捕した。みずほ銀行から不正に2億円の融資を引き出したとする容疑だった。大阪地裁判決では懲役2年4ヵ月の実刑判決。大阪の無罪請負人として有名な後藤貞人弁護士を擁して控訴した大阪高裁では2015年7月、懲役3年執行猶予5年の有罪判決が下り、服役を免れる。
秋田に聞きたい質問は山ほどあった。いつ東谷と知り合い、どのような付き合いをしてきたのか。その後、なぜドバイに呼び寄せたのか。そして、最も肝心なのはガーシーCHはどのようにして誕生したのか、という問いだった。それまで断片的に聞いていた話から、秋田がすべての黒幕と言って差し支えないと私は確信していた。
カウンター横のテーブルで秋田と向かい合った。人の3倍は食べるという大食漢だというが、体は引き締まり、肥満体型ではない。バレンティノの黒のTシャツとハーフパンツという気楽な格好だ。
フランス・ブルゴーニュのロマネコンティのシャトー(ワイン生産者)まで訪ねて高級ワインを集めるほどのワイン愛好家でもある秋田。だが、この日はインタビューだからか、瓶詰めのコカ・コーラをスタッフに注文していた。東谷との出会いから私は質問を始めた。