2023.03.18
がん、糖尿病、高血圧症、認知症、うつ病…中高年に多い疾患に共通する「意外な原因」と「じつは簡単な解決策」
放っておくと筋肉は年齢と共に衰え、そのことが原因で免疫力が下がったり、生活習慣病を引き起こしたり、心の健康や、脳の認知機能にまで影響を及ぼすと言われています。とはいえ、筋肉を衰えさせてはいけないとわかってはいても、運動をコンスタントに取り入れるのはなかなか難しい……。
そこでウォーキングの提案です。ウォーキングなら家の周りを歩いてもいいし、どこかに行くついでに1駅分歩くこともできるし、すぐにでも始められます。ただ、なんとなく歩くだけでは体力アップはむずかしいことも事実です。著者は科学的に「どれくらいの速度で」「どれくらいの頻度で」「どれくらいの時間行えば」「どんな効果が得られるのか」を徹底的に研究し明確にしました。その根拠となるのは、10年余りで7000人以上のデータを取った結果と分析。それがわかりやすく示されているので、なぜどのように体にいいのか、納得できます。そのようにして確立した、効果的で継続しやすい方法「インターバル速歩」を紹介。ややきついと感じる早歩きと、ゆっくり歩きを一定間隔で繰り返すだけのシンプルな方法です。
*本記事は『ウォーキングの科学 10歳若返る、本当に効果的な歩き方』(ブルーバックス)を抜粋・再編集したものです。
そこでウォーキングの提案です。ウォーキングなら家の周りを歩いてもいいし、どこかに行くついでに1駅分歩くこともできるし、すぐにでも始められます。ただ、なんとなく歩くだけでは体力アップはむずかしいことも事実です。著者は科学的に「どれくらいの速度で」「どれくらいの頻度で」「どれくらいの時間行えば」「どんな効果が得られるのか」を徹底的に研究し明確にしました。その根拠となるのは、10年余りで7000人以上のデータを取った結果と分析。それがわかりやすく示されているので、なぜどのように体にいいのか、納得できます。そのようにして確立した、効果的で継続しやすい方法「インターバル速歩」を紹介。ややきついと感じる早歩きと、ゆっくり歩きを一定間隔で繰り返すだけのシンプルな方法です。
*本記事は『ウォーキングの科学 10歳若返る、本当に効果的な歩き方』(ブルーバックス)を抜粋・再編集したものです。

読者の中には、最近「疲れやすくなった」「無理が利かなくなった」と体力の低下を実感している、あるいは「健康診断で引っかかった」と訴える方も多いと思う。ここでは、体力の加齢性変化とそれに伴う生活習慣病との関連について述べる。
体力の加齢性変化
図1―4で示すように、私たちの持久力は20歳前後をピークとし、30歳以降、男女差はあるが10歳加齢するごとに5~10%ずつ低下する。実際、最初の章に述べた、富士登山に参加した15人の年齢別の最高酸素消費量をその図にプロットすると、それぞれの参加者の点が加齢による体力低下曲線にならぶ。

この加齢による体力低下の原因は、運動不足の生活をしているからだけではなく、図1―5で示すように加齢による筋力の低下が主な原因となっている。これを加齢性筋減少症(サルコペニア)と呼び、髪の毛が白くなったり、肌にしわがよるのと同じメカニズムで起こる、いわゆる老化遺伝子の仕業で、加齢現象の一つであると考えられている。