人大閉幕…「大きな北朝鮮」と化した中国の李強新首相が「1時間23分の記者会見」で語ったこと

まさに「習近平の習近平による習近平のための大会」だった。昨日(3月13日)午前中、5日から北京の人民大会堂で行われていた全国人民代表大会が閉幕した。かくして中国は、どこを切っても「習近平」しか出てこない「金太郎飴国家」と化した。

本来であれば、2期10年を経た習近平主席は、国家主席を退任しなければならない。だが、「建国の父」毛沢東主席のような「半永久政権」を目論む習主席は、5年前の全国人民代表大会で、憲法79条の国家主席任期規定を取っ払ってしまった。そして今回、満を持して異例の「国家主席3選」を果たしたのだ。

Gettyimages

「習近平礼賛発言」が延々と

3月10日夕刻、人民大会堂に、「賛成2952票、反対0票、棄権0票。よって習近平同志は国家主席に当選した」という発表が鳴り響いた。すると、会場の全国人民代表大会代表たちは一斉に立ち上がって、壇上中央に立つ「皇帝様」に向かって、ひときわ大きな拍手を送った。

中国共産党の「党色」である真紅の派手なジャケットを着たCCTV(中国中央広播電視総台)の女性アナウンサーが、興奮気味に伝えた。

「満票の賛成によって、習近平が国家主席に当選しました。まさに歴史の選択、人民の選択、時代の選択がなされたのです!」

CCTVの記者が、会場から出てきた全国人民代表大会の代表たちに、次々とマイクを向ける。

陳燕代表:「満票での当選は、党の心、民の心が向いたもので、誰もが待ち望んでいたことです。必ずや中華民族の偉大なる復興の気宇壮大なパワーが結集されることでしょう。われわれは中国式の現代化に頗る自信を持っています。今後、国家はさらに強大、富裕となるのです」

盛弘代表:「場内で習近平が国家主席に当選したとの発表があった時、拍手喝采がいつまでも止まなかった。その後、(習近平主席による)憲法の宣誓が行われた。重々しく、『人民の期待に応える』と宣誓された。これこそ党の心というもので、民心の向かうところだ。14億の人民が、心から習総書記を戴いたのだ」

余紹容代表:「総書記はいつでもわれわれの四川省を心にかけて下さる。農村振興の未来の途上には、われわれはこのような民心の向くリーダーがとても必要なのだ。このような新たな歴史に立ち、われわれは自信と決心で満ちている。毎日がますます赤い火のように明るくなっていく」

 

汪栄秀代表:「習近平総書記が国家主席に当選されたことは本当に嬉しい。それがわれわれ全国の人民の心情なのだ。なぜなら総書記の心の中には私たち庶民のことが入っているからだ。これほど長い間、われわれ農村地域に天を覆うような変化が起こっている中で、庶民の生活はますます幸福になっていくと固く信じている」

魏立華代表:「習近平総書記の舵取りのもとで、中国の特色ある社会主義は非凡な成果を挙げた。習近平国家主席の当選は、人民の共同の意志だ。われわれはトップ企業としての役割を十分に発揮し、産業の発展が農民を富ませ、農村振興に助力していく。社会主義現代化国家の全面的な建設に向けて、実際の行動で示していく。幸先よいスタートが切れた」

関連記事