派手な交友で目立っていた
「同じころ、熊井さんと親しくしている男性がいて、車でよく迎えに来ていました。お金を持っていそうな年上の方でしたが、ちょっと怪しい感じの雰囲気でした。そうした派手な交友もあったので、熊井さんは大学内でも目立つ存在になっていました。でも、当時の熊井さんからはお金を出してくれる男性にホイホイと付いていってしまう危うさが目に付いてしまい…。お金の件もあるし、『熊井さんと関わるのを控えよう』と友達と話したことを覚えています」
実家周辺でもすっかり変わってしまった熊井容疑者の姿が見られるようになっていた。前出の近隣住民が明かす。
「以前はスポーツ少女のイメージでしたが、いつのまにかスタイル抜群の美人さんになっていました。同時に、それまではそんなことはなかったのですが、派手な服を着て暗くなってから出かける姿を見かけるようになりました。学生だったはずだけですが……夜のアルバイトでもしているのかな、と思っていました」
熊井容疑者はやがて大学を中退。「遊びすぎて授業にはほとんど出ていなかった。単位が取れず留年が確定。授業料も高いので退学を決めたと聞いています」(Aさん)という。
大学を中退した熊井容疑者はフィリピンへ渡り、強盗殺人に及ぶほど凶悪化した詐欺グループの一員へと身を堕としてしまう。かつて「笑顔にする仕事につきたい」と語っていた美女は、いつしか罪のない高齢者を騙して笑顔を奪う側に回ってしまっていた。