2023.03.15

【独自】関空連絡橋から飛び降り自殺した「林眞須美死刑囚の長女」が、実の娘にやっていたこと《ペンチで歯を抜き、背後から蹴り倒して》

現代ビジネス編集部

中学校に行かせず、家事を強要

裁判員裁判の争点整理で、和歌山地裁は「事実関係には争いがなく、争点は(木下被告の)量刑」と述べた。

検察側の主張に対し、木下被告側も保護責任者遺棄致死罪を認めたうえ、なぜ犯行に追い込まれたのかという情状面で量刑を考慮してほしいという主張をしたのだ。

検察が冒頭陳述や証拠説明で述べた犯行の経緯は、以下のようなものだった。

Rさんと前夫の間に、心桜さんが誕生したのは2005年4月のことだった。しかしRさんと前夫が離婚し、前夫が親権をとって、心桜さんと二人で和歌山市内のアパートに同居をはじめた。

だが仕事が深夜の時間帯になることが多く、心桜さんを1人にさせることを危惧した前夫は、養育費を支払う代わりに面倒をみてほしいとRさんに打診した。2018年10月のことだ。

すでに木下被告と再婚し、1女をもうけていたRさんはこの申し出を了承した。心桜さんは、Rさんと木下被告、異父きょうだいとなる子どもと4人で暮らし始めた。

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心桜さんは当時、中学生だった。それまでさほどなかった欠席が急に増え、遅刻も目立ち始めた。中学3年生になると、配布物を受け取ったり面談するとき以外は中学校に来なくなった。

 

検察は「Rさんが心桜さんに日常的に暴力をふるい、家事を押し付けて学校に行かせなかった」「木下被告はRさんに支配され、言うがままにしていた。心桜さんを救護しようとはしなかった」として、心桜さんが亡くなったのはRさんの暴力・暴行が原因であることを示唆した。

心桜さんは、Rさんと木下被告が仕事で家を不在にしているあいだ、ずっと家事を命じられていたという。幼稚園の子どもが帰宅すると、その世話もしていた。1日中、家事に追われて学校に行けなくなっていたのだ。

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