2023.03.15

【独自】カレー事件・林眞須美死刑囚の長女は、なぜ16歳の娘を死に追いやり、飛び降り自殺したのか《夫が語った事件の真相》

首を電気コードで絞める

2021年6月9日、和歌山市加納のアパート2階で、鶴崎心桜(こころ)さん(16歳)が倒れているのが発見された。病院に搬送されたが、全身打撲による外傷性ショック死とされた。この心桜さんと一緒に住んでいたのが木下匠(しょう)被告(41歳)だ。妻のRさん(37歳)と幼稚園に通う子どもも同居していた。

木下被告は逮捕されたが、Rさんと子どもは事件当日の夕方、関西空港の連絡橋から飛び降り自殺した。Rさんは子どもを道連れにした殺人容疑で、すでに書類送検されている。

このRさんは、和歌山カレー毒物混入事件の林眞須美死刑囚の長女であったことが、木下被告の裁判の過程でわかった。3月15日、木下被告は懲役6年の実刑判決を受けた。

前篇《関空連絡橋から飛び降り自殺した「林眞須美死刑囚の長女」が、実の娘にやっていたこと》に引き続き、木下被告の公判での発言を紹介する。

──あなた(木下被告も)暴力をふるわれていたのか?
「私も(Rさんから)支配され、よく殴る蹴るなどされていた。首を電気コードで絞められたこともあった。心桜さんが亡くなる数日前も、私と同じように(心桜さんがRさんに)電気コードで首を絞められ、体が宙に浮いた。私は『あかん、死んでしまう』と声をあげて、止めました」

 

──心桜さんがアルバイトにも行けないほどで、おむつをして衰弱し、体調を崩したが、死ぬとは思っていなかったのか?
「死ぬとは思っていない」

──なぜ、心桜さんを病院に連れて行かなかったのか?
「病院に連れて行ったほうがいいと思ったが、Rからいろいろな理由をつけられて断られた。Rは、病院に連れて行ったら私が虐待していたことがバレるとか、カレー事件のことで厳しい取り調べ受けて嫌や、私を警察に突き出すつもりなんかとか言いました」

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