なぜ戦争が起きるのか? 地理的条件は世界をどう動かしてきたのか?
「そもそも」「なぜ」から根本的に問いなおす地政学の入門書『戦争の地政学』が話題になっている。
地政学の視点から「戦争の構造」を深く読み解いてわかることとは?
地政学は役に立つのか?
ここ数年、「地政学」という言葉がタイトルに入った本が増えている。
そもそも、地政学は役に立つのだろうか。
〈地政学の視点を持つことは、構造的な要因で発生してくる傾向を知ることである。その有用性は、傾向を知ったうえで情勢分析を行うことにある。
構造的な要因による傾向をふまえて分析を行うほうが、それをふまえずに分析を行うよりも、重要な要素を取りこぼすことなく適切な分析を行える蓋然性が高まる。その範囲において、地政学の視点は、有用である。〉(『戦争の地政学』より)
「構造」が生み出す「傾向」を知ることができるということだ。