天気による体調不良…原因は「体内の水のバランスの乱れ」にあった⁉「水毒」と呼ばれる症状の正体と《危険度チェックリスト》

桜の開花も始まり、春本番を迎えつつある日本列島。しかし、季節の変り目のこの時期に心身の不調を訴える人は少なくない。低気圧や寒暖差による「頭痛」や「疲労」、4月から始まる新生活へのストレスや不安による「不眠」や「メンタルの不調」など、誰もがリスクを抱えていると言っても過言ではない。                                   いま、こうした心身の不調への解決策として、日本のみならず世界でも注目を集めているのが、漢方薬や鍼灸治療、そしてヨガなどの「東洋医学」であることをご存じだろうか。最新科学で分かってきた効果の秘密、そして、医療現場などでの導入事例などをもとに、治療やセルフケアの最前線に迫っていく。(東洋医学ホントのチカラ取材班

天気による不調は「体内の水のバランスが崩れる」ことで起こる?

最近、「天気痛」や「気象病」などと呼ばれる症状を自覚する人が増えている。雨が降ると頭や体が痛くなったり、台風が近づくとだるくなったり…。正確な診断名は定まっていないが、こうした天気による不調を訴える人は、全国でなんと1,000万人以上に及ぶという推計もある。

100万人が悩む⁉「天気による不調」/NHK提供
 

こうした「天気による不調」を、東洋医学ではどのように見極めているのか? 藤田医科大学医学部客員講師で漢方専門医の今津嘉宏さんによると、ポイントになるのは「体内の水のバランス」だという。

漢方専門医の今津嘉宏さん/NHK提供

心身の不調を見極めるとき、東洋医学では「気・血・水(き・けつ・すい)」という考え方を用いる。「気」は、「気力」「元気」などに象徴される「生命のエネルギー」。「血」は、エネルギーを循環させる血液。そして「水」は、体液などの水分。人の体は、この3つのバランスで成り立つというものだ。

「気・血・水」イメージ/NHK提供

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