2023.03.17
# 野球

大谷翔平が「他人からの説教」に耳を貸さない理由…「自分の言葉」を信じる“絶対にブレない”メンタル

シーズン中はもちろん、今回のWBCでも圧倒的な存在感を見せている大谷翔平。口数が多いわけではなく、リップサービスが得意なわけでもないが、その言葉には20代とは思えない重みがある。

大谷の言葉を分析すると、彼が「成果」と「結果」を切り分けて考えてきた、ということがよくわかるという。前編記事『大活躍の大谷翔平が、絶対に言わない「まさかの言葉」があった…!』に引き続き、その「言葉の力」を味わってみたい。

チームの勝利に必要なもの

イチローや北島康介など数多くの選手を指導してきたスポーツメンタルトレーニングの第一人者・高畑好秀氏が言う。

「この二つは似たような文脈で使われますが、意味するところは違います。端的に言えば、『成果』は自分自身の行動から直接導かれるもので、『結果』は他者からの影響も加味した最終的な状況を示すものです。160kmを投げることは成果であり、チームの勝利は結果にあたります」

プロフェッショナルである以上、チームの勝利という結果が得られることが一番大切だ。

しかしそれは、各自の成果の積み重ねによって導かれるもの。大谷は、いま目の前にある「自分ができること」に最善を尽くすことが、ひいてはチームの勝利につながると捉えている。

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〈基本的に自分ができることは変わらない。自分はこれができる、自信があるということを、チームのために必要なポジションで発揮できれば、十分使ってもらえる〉

大谷は三振をいくつ奪う、本塁打を何本打つ、という皮算用は口にしない。だがそれが、結果的に他を寄せ付けない成績につながっているのだ。

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