「他の人の意見を頑なに退ける必要はないですが、自分の基準に合致していない場合は、ときに聞き流し、受け流すことも必要になる。でも、多くの人は自分の基準よりも周りの言葉を信じ、流されてしまいます。
年齢に関係なく、歳をとっても流され続ける人もいるなかで、20代であそこまで自らの言葉に忠実に歩んでいる大谷選手は、やはり卓越しています」(加藤氏)

大谷はどうやって、「自分の言葉」を信じ続けてきたのか。それが浮き彫りになるのが、これまで何度となく繰り返してきた、自分の「伸びしろ」についての発言だ。
〈僕の才能が何かと考えたとき、それは伸び幅なのかと思いました〉
〈そのとき、上手いかはそれほど大事なことではない。この先、どれだけ上手くなるか。いまだに僕はピークではない〉
〈そのとき、上手いかはそれほど大事なことではない。この先、どれだけ上手くなるか。いまだに僕はピークではない〉
自分の能力はまだまだ伸び続ける。大谷はそれを信じ、自然と言葉にしてきたからこそ、余計な焦りを感じることなく進化を遂げてこられたのだ。