2023.03.17

「明治天皇の側室」と「皇后」の“意外な関係”…女官が目撃していたこと

残された記録

女官は見ていた

現在の皇室は、政府の有識者会議が「安定的な皇位の継承」について議論を重ねるなど、さまざまな点において注目を集めています。

皇室について日本の市民が理解をふかめるべきタイミングがきていると言えるかもしれません。

ところで、「皇位の継承」といえば、かつて天皇には「側室」がいました。

天皇の側室とは、どのような立場だったのか。皇室の歴史的なあり方について知るうえにおいては、重要な知識です。

たとえば、明治天皇のケースについて、こうした周辺事情を記録しているのが、山川三千子『女官 明治宮中出仕の記』という書籍です。

 

著者の山川(旧姓:久世)三千子は、1909(明治42)年に宮中に出仕し、明治天皇の妻である皇后美子(はるこ=昭憲皇太后、1849~1914)に仕えました。いわゆる「皇后宮職」の女官です(正式な役職名は、権掌侍御雇〔ごんしょうじおやとい〕)。

そんな山川がつぶさに御所の内部の様子を振り返った同書は、最初は1960年に実業之日本社から公刊され、世間に衝撃を与えたとされます。

さて、同書のなかで山川は、側室という役割についてこのように報告しています。

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