提供:三菱地所株式会社
ここ数年、「更年期」という言葉の認知が高まってきています。
メディアなどで特集が組まれることも増えてきました。
「もしかしたら、私も更年期なのかも……!?」と悩んでいる女性も少なくありません。
「母が、以前よりも疲れているのかも、イライラすることが増えているな、と感じることがあって。もしかしたら、更年期なのかも……!? と感じて、母をサポートしたい気持ちもありましたし、自分の将来のために更年期について学んでおきたいと思ったんです」というのは、恋愛リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』シーズン4に参加し、現在タレントとして活躍中のシンディ(桑原茉萌)さん。
そんなシンディさんが今回参加したのが、三菱地所株式会社が主催した「私と向き合う時間」第2回の『考えておきたい未来のからだのこと〜更年期を知ろう〜』というイベントです。
三菱地所が推進するWill Conscious Marunouchiのプロジェクト「まるのうち保健室」は、働く女性の声をもとに疾病リスクやライフイベント等を学び・気づける機会を、時には医療機関や大学と連携しながら提供し、その活動は10年続いています。今回企画された「私と向き合う時間」というイベントは、リラックスした空間でゲストや参加者と対話しながら、様々な考え方に触れていくことで、自分の中にある迷いや悩みを解決していくヒントをみつけていくもの。
更年期について初めて考え、世代が違う女性たちとの交流も初めてというシンディさんが、このイベントで得たこと、感じた思いをレポートしてもらいました。
いつもと様子が違う母、もしかして……!?

最近、テレビやネット記事でよく見かける「更年期」という言葉。閉経が関係していること、50歳前後の女性が体調などの変化で悩まされるといった簡単な情報は知っていたものの、現在25歳の私にとっては、まだ先のこと、という認識しか持っていませんでした。
でも、最近、母の様子が以前と違うことがあり、ちょっと気になっていました。例えば、とても仲良しだった父とのケンカが増えていたり、些細なことでイライラするようになっていたり……。あれ? どうしたのかな、と思っていたときに耳にしたのが「更年期」だったのです。母は49歳、更年期世代と呼ばれる世代です。でも、更年期って一体どんなことが起きるのか、母にどんな悩みや不安があるのかとても知りたくなったのです。
母のことが知りたくなったのには大きな理由がありました。実は、私は18歳の夏に30cmの卵巣腫瘍が見つかり、3kgというまるで胎児と同じ大きさの腫瘍の摘出手術をし、生死を彷徨うといった経験をしました。また、21歳で子宮頸がん軽度異形成が発見され、今も定期検診が欠かせません。さらに、昨年5月には再度大きくなった卵巣腫瘍の2回目の手術も行っています。

そんな私の病気に常に傍らで支えてくれたのが母でした。私が今も元気でこうやって活動できるのは、母や家族のおかげです。だからこそ、母の不調のことも知りたいし、私自身、大きな病気をしたときに、「どうしておかしいなと思った時に病院に行かなかったんだろう。もっと早く行動しなかったんだろう」とたくさん後悔をしました。だからこそ、病気のことや女性の体の知識について正しく知って、きちんと伝える活動も行っています。私が大切に考えて1番強く発信していることは定期検診の大切さや、“他人事ではなく自分事で考えよう”ということです。
今回、自分と違う世代の方たちを通して更年期について、雑談的にお話が伺えるというので、どんなお話が伺えるのか、とても楽しみにしながら会場に向かいました。
いろんな世代の人と更年期トーク

3月10日、会場は東京・丸ビルの35階にある『サンス・エ・サヴール』。おしゃれな雰囲気のフレンチで、少し緊張します。テーブルには、次々と彩り豊かで美しい盛り付けの前菜が運ばれてきて、とてもおいしそう! 初対面の方たちとも、素敵な料理でお話が盛り上がります。アペリティフ(食前酒)は、国際女性デーに合わせてキラキラとミモザ色に輝くドリンクです。

大きな長いテーブルを取り囲むように参加者が座り、まずはそれぞれ自己紹介と合わせてご自身の更年期に対する思いや悩みなどを一人ずつお話していきました。参加されている方の世代も色々で、まさに更年期の方、そろそろ来ている気配を感じるので備えたいという方、私と同じように将来のため・家族のために知っておきたいという方、更年期を卒業されているという方もいらっしゃいました。
何も知らなかった更年期のこと
ゲストの株式会社ファミワン 公認心理師/臨床心理士の戸田さやかさんが更年期の概要について解説してくださったのですが、更年期に関して予備知識がまるでなかった私は、知らないことばかり。

このイベントに参加するまで、「更年期は特別なもの」と思っていたのですが、女性のライフステージのある時期を示す言葉なので、「誰にでも訪れるもの」と聞いて驚きました。
「『更年期』という言葉は、症状や病名ではなく“時期”を示しています。閉経(生理が終わった時点)の前後5年の約10年間のことをこう呼ぶんですね。閉経の年齢は人によっても異なっていて40歳代前半に迎える人もいれば50歳代後半になっても迎えない人もいます。平均的な閉経が50.5歳なので、45歳ぐらいから更年期特有の不調に悩まれる人も出てきますが、症状も人それぞれで、軽かったり、重かったりすると言われています。更年期におきるつらい症状を『更年期症状』と呼びます」(戸田さん)

主な症状としては、「心臓がバクバクする」「気分の浮き沈みが激しくなる」「何事にも上手く集中できない」「汗が止まらなくなる(ホットフラッシュ)」「カーッと熱くなるのぼせ症状」「漠然とした不安に駆られる」「小さなことでもイライラしてしまう」……など、もう多岐に渡るようです。参加された方たちからも「頭痛が取れない」「汗が止まらない」「ひどい肩こりで整体に行っても疲れが取れない」といった声があがっていました。

私の周りでも、PMS(月経前症候群)でイライラしたり、頭痛や腹痛が起きたりと悩んでいる人が多いですが、更年期の時期はそれが約10年間も続くのかと思うと、やはりきちんとして備えておかねばと感じました。
でも、「閉経」ってどうやってわかるのでしょうか?

「閉経の判断基準としては、約12ヵ月間生理が来ていないということ。閉経前後は生理がきたり来なかったりするので、そのあたりから更年期の症状が少しずつ出る方もいるようです。または、生理が不順になってきた時点で、婦人科で血液検査をしてエストロゲンという女性ホルモンのバランスの数値を測ってみてもわかります。ですが、多くの方は、気づいた時にはもう更年期なっていた、更年期症状が出ていたということが多いようです」(戸田さん)
周囲に宣言して味方にしてしまう
今回のイベントは、戸田さんのお話とともに、参加者のみなさんの体験談、不安感、疑問点などを伺うこともできました。

その中で、私が話を伺っていて素敵だなと思ったのが「更年期を恥ずかしいと思わないようにして。職場の人にも伝えて理解してもらうようにしている」というお話です。お仕事をしていても、突然のぼせてしまったり、汗が止まらなくなったり、疲れてしまったりと、以前とは違う体調になってしまうこともあるそうです。最初は、更年期であることを言うべきか悩んだそうですが、「私は今、更年期ワールドに住んでいる人です」と明るく宣言したら、周囲も理解してくれて、サポートもしてくれるようになったそうです。

状況は違いますが、18歳で卵巣腫瘍になったときに、病気のことを話すべきか悩んだこともありました。結局、学校にも同級生にも状況を話しました。大きくなるお腹を見て「妊娠した?」とデマを言う人もいましたが、親友含めて仲良しの友だちはみな応援してくれ、デマも払拭してくれました。そして、昨年2回目の手術をした際に、自分が病気だということを包み隠さず話したことで、応援してくれる人も出てきたり、検診や婦人科を受診することへの理解が少しずつ広まっているかもと実感する部分があります。私自身も同じ病気で悩んでる方からのメッセージで背中を押されたり、 悩みの種が同じだからこそ共有できる情報や、隠さず話したことによって自分自身が救われました。

ひとりで大変なことを悩んで抱え込まずに、周りの人にも理解してもらってポジティブに周囲も巻き込んでしまうことって重要だなと感じました。特に、更年期に関しては、誰もが通る道。今回のイベントのように、みんなで普通に更年期の悩みや不安を話せる機会がもっと増える社会になるといいなと思いました。
母と更年期について話し合いたいと思った
今回、ゲストの戸田さやかさんは臨床心理士というお仕事をされていて、更年期の女性たちのストレスやイライラなどにも向き合ってらっしゃるとお話されていました。冒頭にもお話しましたが、やさしかった母が少しイライラしていることもあり、そんなときどんな言葉をかけてあげたらいいのかな、と悩んでいました。戸田さんに「更年期かもしれない母にどう接して何をしてあげたらいいですか?」という質問をさせていただきました。

戸田さんからは、「そのままの気持ちをお母さんに伝えてあげたらいいんじゃないかな」とアドバイスいただきました。
「お母さんという存在は、褒められることも少なくなれば、何もかもやって当たり前だと思われ、自分よりも子供や周りのことを考えることが多くて自分のことは後回しになってしまいがちですよね」と戸田さんに言われてドキッとしました。本当にそうです。

「だからこそ『いつもありがとう』とか『何か手伝えることはある?』『体調は大丈夫?』などと相手を思いやってる気持ちが伝わるような質問や、感謝の気持ちをしっかり口に出して伝えることが大切だと思いますね」(戸田さん)
そして、戸田さんのお話で心に残ったのは、閉経=女性の終わりではなく、“新たな自分に生まれ変わるチェンジオブライフ”という考え方をしてみては、ということ。参加者のみなさんからも、生理の時に赤飯を炊く風習があるように逆に更年期もお祝いしてみたら気持ち的にも明るくなるかも、といった意見も。こういったポジティブな発想は、母も伝えたいですし、私自身も覚えておきたいな、と思いました。

今回、「私と向き合う時間」の更年期をテーマにしたイベントに参加させていただきましたが、年齢層も様々で幅広く、あったかい空間が広がっていました。フランス料理を食べながら問題についてディスカッションしたのですが、まるでガールズトークをしているかのような柔らかい雰囲気でした。

ひとつの問題に向き合ってみんなで話し、私だけじゃないって思えるだけでもメンタルが大きく変わってくると思ったし共有って大事だなと改めて感じました。今更年期を迎えているかもしれない母に対して一緒に考え理解して向き合っていきたいなと思います。

◆“メンタル”をテーマにした「私と向き合う時間」第1弾イベント、「自分らしい自分でいられる方法〜マインドフルネス〜」レポート記事はこちら!
>>「SNSを見て落ち込む」のは私だけじゃなかった…向き合う時間を持つことで気づけた自分の本音[PR]
◆「『働く女性 健康スコア』発表会2023レポート」記事はこちら!
>>月経困難症の裏に病気が隠れていることも…庄司智春・藤本美貴が語る「女性の健康」[PR]
【お問い合わせ】
三菱地所株式会社
https://shokumaru.jp/project/wcm/