2023.03.18
“読売新聞のドン”渡辺恒雄氏と岸田首相が「異例」の会合…その後、意気軒昂、絶好調の理由
戦後日本の内幕
NHKチーフ・プロデューサーの安井浩一郎氏の新刊『独占告白 渡辺恒雄―戦後政治はこうして作られた』(新潮社。今年1月刊行)を読んだ。そして、改めて読売新聞グループ本社代表取締役主筆の渡辺恒雄氏(96歳)の“凄さ”を知った。
これまで筆者は渡辺氏著書の『派閥―保守党の解剖』(弘文堂。2014年刊行の復刻版)も『君命も受けざる所あり』(日本経済新聞出版社07年刊行)も読んでいる。
だが同書は、NHK-BS1スペシャル(20年3月7日)とNHKスペシャル(同年8月9日)が放送した渡辺氏ロングインタビュー(インタビュアーは元NHK報道局記者の大越健介氏=現・テレビ朝日「報道ステーション」MC。ディレクターが安井氏)をベースに安井氏が書き下ろしたものである。
同書を読んで新たに知った戦後政治秘史は多々あった。しかし本稿は書評ではないので、ここでは同書で渡辺氏が語ったことの一端に限定して言及したい。