グラハム子さんは育児漫画やエッセイ漫画を様々な媒体で連載し、Instagramでは10.5万人フォロワーを持つ2児の母。過干渉な義母やモラハラ夫など、周りにいる困った人をコミカルに風刺した作品『美淑女戦隊オバサンジャー』や、グラハム子さんの実体験に基づいたエッセイ漫画『親に整形させられた私が母になる エリカの場合』など、ドキッとするようなテーマを独特の視点でコミカルに、ときに鋭く描き、人気を集めている。今回発売された作品『夫の公認なら不倫してもいいですか?』(KADOKAWA)は、小2の娘と5歳年上の夫を持ち、パートで働く“かな”が主人公。遠く離れた義母の面倒も見なければならず、モヤモヤとしながらも今の生活が幸せだと思おうとしている。

『夫の公認なら不倫してもいいですか?』グラハム子/KADOKAWA

パート先の店長に惹かれてこっそりと会うようになったある日、夫に不倫がバレた。離婚したくない夫は不倫をしてもいいと許してくれたが……。実際に不倫をしてしまった人たちに聞き取りをして描きあげた本作をグラハム子さんが描こうと思ったきっかけや、作品にこめた思いなどをお届けします。記事末には8話分の無料試し読みも。

不倫漫画は需要がある……!?

この漫画を描いたきっかけは、実は「次回作は不倫モノを描いてほしいです」という担当さんからの提案でした。担当さん曰く、今の世に不倫漫画はとても需要があるそうなんです。最初は少し悩みました。私としては全く考えていなかったテーマだったからです。うーん、正直自信はないけれど、自分への挑戦をしてみよう…!!という気持ちで描きはじめました。

 

さらに「設定は"公認不倫”でお願いしたいです」と、そこまで設定が決まっている中でのスタートでした。

描くからには良い作品を描きたい、今までにないような作品を描きたい!と思い、まずは世に出ている不倫がテーマになっている作品を観て勉強しました。すると不倫モノって「夫が不倫する側、妻はされる側」「される側の心情に沿ったストーリー」の方が圧倒的に多いことがわかりました。そこで(よし! それなら私は“妻が不倫する側”で、する側の心情に寄り添ったストーリーにしよう)と思いました。

『夫の公認なら不倫してもいいですか?』 グラハム子/KADOKAWA

しかし私は幸いにも今まで不倫に関わりのない人生を送っていたため、する側・される側、それぞれの心情がよくわからなかったのです。

そこで作品を描くにあたって、不倫したことのある方・されたことのある方、それぞれ何人かにお話を伺わせていただきました(今回は物語の構成上、シタ側の方に多くお話を伺いました)。すると取材するにつれ、私の中で不倫に対するイメージがどんどん変わっていったのです。