アメリカはロシアに罪深いことをしている…? プーチンが何度もそう主張する「納得の理由」

ロシアに罪深いことをしている?

冷戦後、ロシアは「生存圏」を失った。だから、取り戻そうとしている。

そうしたなかで、欧米諸国などがロシアの生存圏/勢力圏の回復を認めないのであれば、不当であるとプーチンやロシア人の多くが考えている。

簡単にまとめるとこういうことだ。

〈プーチンは、戦争の原因は欧米諸国側にある、と繰り返し述べている。

確立された国際秩序に反した世界観を振り回し、その世界観を認めない諸国はロシアに罪深いことをしていると主張するのである。

それは、確立された国際秩序を維持する側から見れば、身勝手なわがままでしかなく、認めるわけにはいかないものだ。〉(『戦争の地政学』より)

ロシア・ウクライナ戦争は、これからどうなるのだろうか。

新刊『戦争の地政学』では、「英米系地政学」と「大陸系地政学」という地政学の二つの異なる世界観から、17世紀ヨーロッパの国際情勢から第二次大戦前後の日本、冷戦、ロシア・ウクライナ戦争まで、約500年間に起きた「戦争の構造」を深く読み解いている。