「『西側』の陰謀を撃退して祖国を防衛する」
ロシアの本格的なウクライナ侵攻が1年を迎える直前の2月21日、プーチン大統領は、ロシア連邦議会の議員たちを前にして、1時間40分にわたる大演説を行った。
英語の全訳を見る限り、徹底して「ロシアを追い詰める『西側』の陰謀を撃退して祖国を防衛する」という物語を披露したものだ。
ウクライナ領内のロシア国境近接部にNATOが秘密の軍事・生物工場を作って戦争ゲームをしている、といった妄想めいた内容も散りばめつつ、「西側」はユーゴスラビア、イラク、リビア、シリアで犯罪行為を行ってきた、といったお馴染みの物語も駆使した。
中には、「西側」は貧困対策に600億ドルしか使っていないのにウクライナに1,500億ドルの軍事支援をしている、といったプーチンらしいウンチクに満ちた糾弾もあった。