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R-1グランプリ田津原理音が「どこでもタバコが吸えた時代」について考える
2023.05.18

気候変動モンスターを知る授業4

R-1グランプリ田津原理音が「どこでもタバコが吸えた時代」について考える

R-1グランプリ田津原理音が「どこでもタバコが吸えた時代」について考える 撮影/大坪尚人 画像ギャラリーを見る→

R-1グランプリ決勝で「バトリオンモンスターズカード」としてさまざまなモンスターを登場させ、会場を笑いに包んだ田津原理音さんとのコラボ企画「気候変動モンスターを知る授業」。もともとイラストが得意な田津原さんが、地球温暖化のことを学んでそれを絵に表現したらどうなるのか……。

そこで田津原さんが、東京大学/国立環境研究所・江守正多先生から「気候変動」について授業を受けることに。第1回の授業では、産業革命など、明らかに人の活動のために温暖化が進んでおり、それを予言したのがノーベル物理学賞の真鍋淑郎博士だったこと、第2回の授業では、「CO2の排出量」がどれだけ増えてきているのか、今がどれだけギリギリの状況にいるのかなどについて学んだ田津原さん。

第3回目は、地球温暖化によって起こりうる深刻なリスクについて学び、時折「コワッ」という声が思わず出てしまっていた。そしてその被害を誰よりも多く受けているのはCO2を排出していない発展途上国の人々だという事実に「R-1グランプリ2023」でのやらせ疑惑と重ね、唸っていた。

第4回目の今回は、CO2の排出を実質ゼロにするために必要なことについて、田津原さんのイラストとともにお届けします。

▼始めから読む
1)R-1グランプリ田津原理音が「ノーベル物理学賞・真鍋博士の本当のすごさ」を知った日


2)「夏休みの宿題は最終日にやる」R-1グランプリ田津原理音が国連と自分の共通点を知った話

3)R-1グランプリ田津原理音、気候変動学んで「470点やらせ問題」がフラッシュバックした理由

田津原理音(たづはら・りおん)
1993年5月25日奈良県生まれ。吉本興業所属。NSC35期。芸歴10年。2019年度「第40回ABCお笑いグランプリ」決勝進出。2021年度「ネモフィラ祭り2021Instagramフォトコンテスト」グランプリ受賞。R-1グランプリ2023優勝。趣味は写真撮影(デジタル一眼、フィルムカメラ)。あるあるネタを詰め込んだインスタグラム(@rion_tadzuhara)の投稿も「じわじわくる……」と話題に。

江守正多(えもり・せいた)
1970年神奈川県生まれ。東京大学教養学部卒業。同大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。1997年より国立環境研究所に勤務。専門は地球温暖化の将来予測とリスク論。IPCC第5次、第6次評価報告書の主執筆者のひとりでもある。

エネルギー源の変換が起きなくちゃいけない

江守正多(以下、江守) 温暖化の一番の原因であるCO2は、エネルギーを作ったり使ったりする際に発生します。そして世界のエネルギーの8割は、化石燃料と呼ばれる石炭・石油・天然ガスから作られていて、残り2割くらいが原子力・水力・再エネ(再生可能エネルギー。太陽光・風力・地熱といった自然界に存在するエネルギーのこと)という、CO2を出さないものから作られています。

江守正多先生の資料より

このグラフは、過去20年のエネルギー源の推移を表したものです。石炭の使用料は減ってきているものの、石油・天然ガスは増えています。直近の部分がガタガタしているのは、コロナ禍の影響ですね。2021年に石油がグンと戻ったのは、自動車移動が元通りに増えたのと、飛行機がまた飛ぶようになって航空業界の状況が回復したためです。

田津原理音(以下、田津原) なるほど、再び燃料を使うようになったから。

江守 そうです。ではこれだけ「石油・天然ガスが温暖化の原因ですよ」と言っても、使用量が増え続けているのはなぜか。それはエネルギー需要が増えているからです。特に経済が発展し、人口が増えて、車が増えて、発電所も工場も増えている新興国や、発展途上国で需要が増加しています。

じゃあCO2を出さない3つのエネルギー源はどうかと言いますと、原子力はだいたい横ばいなんですね。水力発電はジワジワ増えていますが。

田津原 そうですね。

江守 水力以外の再エネは主に太陽光発電や風力発電ですが、これが加速度的に増えている。僕らはここに希望を持っているんです。

撮影/大坪尚人

田津原 おおー!!

江守 とはいえ、なかには原子力を増やす国もあるかもしれないし、石炭・石油・天然ガスの使用だって急にやめられるわけではありません。その対策として、使って出てきたCO2は地中に封じ込めるという方法があります。地面に1000mくらい穴を掘って、CO2を高圧で注入するんですが。

田津原 へえー!

江守 そういう方法もあるにしても、大部分ではこの再生可能エネルギーへの転換が起きなくちゃいけない。今年こそは、化石燃料の使用が減るんじゃないかと言われてるんですが……。

田津原 それは新しいエネルギー源に、徐々に切り替えていけてるからですか?

江守 そうです。まあまだ予想なので、そういう希望があるというくらいのレベルですが。

田津原 でも本当にやらなくちゃいけないですよね。

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