ストレッチと「えびグラタン」で睡眠を改善!? アミノ酸のすごすぎる実力

こう食べれば身体が変わる アミノ酸食事術(4)後編
薬に頼らずに、食事や運動、東洋医学など、多方面から症状にアプローチする「ホリスティック」という考え方を日本で初めて提唱し、第一人者である加藤雅俊氏。
そんな加藤氏がたどり着いた「アミノ酸」。ダイエットや免疫力アップ、疲労回復の鍵を握るアミノ酸について徹底解説した『こう食べれば身体が変わる アミノ酸食事術』より、快適な睡眠につながるアミノ酸についてご紹介します。
前編記事:
アミノ酸が「うつ」に効く!? ストレス緩和や精神安定につながる食事は?

睡眠と筋肉

私は以前、バスケットボールのBリーグに呼ばれて講演をしたことがあるのですが、そこで睡眠と筋肉の回復についてお話しさせていただきました。

激しい運動をした後、筋肉が回復するには10時間ほどの睡眠が必要です。普通の生活を送っただけなら睡眠は7時間程度で大丈夫ですが、彼らは激しい運動をして、ある意味筋肉をぶっ壊していますから、睡眠時間を長くとらないと修復作業が追いつかないのです。

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けれど実際は、しっかりと寝ていない選手も多いことでしょう。そして回復しきらないままトレーニングや試合をして、けがをしてしまうことがあるのです。

サッカーのクリスティアーノ・ロナウド選手は、試合の後は12時間寝ている、と言っていました。それだけの睡眠時間を確保するために移動中も常に寝ている、と。

彼はそうやって筋肉を回復させ、一流のプレーを維持しているわけです。「だから皆さんも絶対に10時間は寝てください!」と、私はその講演で強く説かせていただきました。

年をとるとどんどん睡眠時間が短くなってくるものです。お年寄りからは、寝たくても寝られず、4〜5時間の睡眠でパッチリと目が覚めてしまう、という話をよく聞きます。

これは、スポーツ選手とは逆で、筋肉の損傷がほとんど起こっていないからです。

若いときと違って代謝が少なく、壊れる細胞があまりないので修復時間もたくさんいらないのです。「私、いつも3時には目が覚めるの」というような人は、そこでもう修復が完了しているということ。

十代の頃あんなにも起きるのが辛かったのは、代謝量が多く修復時間が足りていなかたから。本当は、もっと寝ていなければならなかったのです。だから授業中にウトウトするのは、先生には怒られますが、生理学的には当たり前の行動だったというわけです(笑)。

  • 『成熟とともに限りある時を生きる』ドミニック・ローホー
  • 『世界で最初に飢えるのは日本』鈴木宣弘
  • 『志望校選びの参考書』矢野耕平
  • 『魚は数をかぞえられるか』バターワース
  • 『神々の復讐』中山茂大