そのうえ、さらにダメ押しで保険料がのしかかってきます。住民税の納付書が近藤さんの元に来てから2か月ほど経ったころ、今度は国民健康保険料と介護保険料の書類が届きました。
国民健康保険料の納入通知書に書かれていた金額は、なんと31万円! しかもその月末までに支払わなければなりません。同じく介護保険料の納入通知書も届き、そちらは10万円ほどでした。合計で40万円の支払いが突然発生し、近藤さんは愕然とするばかりです。

前年には所得税を約100万円納入し、翌年には住民税と保険料でまた100万円ほどの支払いになりました。約1000万円の年金を受給して、200万円もの支払いが発生してしまったのです。
「将来のことを考えて繰り下げを決めましたが、こんなことになるなら早いうちから受給しておけばよかったです。治療を受けながら、今でもときどき後悔することがありますね」
その後、近藤さんはがんの治療が上手くいき現在は寛解に向かっていると聞いています。
*所得税、住民税の追加支払い分や延滞税については、受給する年金額、他の所得の有無、税率などによって異なります。