取り残される、一人暮らしの老人
東京都は半数以上が一人暮らし世帯ですが、このうち介護が必要になりそうな75歳以上の一人暮らしの高齢者は、現在約51万人。これが、2030年には約60万人に増加すると推計されていています。
一人暮らしで家族も近くにいないと、マイナンバーカードの管理などは、介護支援職員を頼るということになるのが現実ですが、これについて介護の専門家はこのように推測します。
「現状では、介護支援職員は利用者の在宅生活を支えるので手一杯。マイナンバーカードの申請手続きを代行するとなると、それなりの手間や労力がかかります。カードの更新でさえ代理で行うのは難しいという状況なのに、紛失時の再交付の手続きまで頻発するだろうと考えると、とても手が回らないでしょうか」

国は、市区町村による出張申請受付方式の手続き支援を検討しているようです。イメージとしては、介護支援専門員の求めに応じて市町村の担当者が該当者の自宅を訪ね、「マイナンバーカード」と「暗証番号」を預かり、更新などの手続きをするということなのでしょうか。