アメリカではすでにブームに終焉の影…?「想像以上にうまい」代替肉がそれでも問題視される驚きのワケ

ここ数年、代替肉が身近な食品となりつつある。スーパーマーケットの店頭で「大豆ミート」と書かれた看板などを目にしたことがある方も多いのではないだろうか。

スーパーだけではない。モスバーガー、フレッシュネス、ロッテリア、バーガーキングなどの大手ファストフードチェーンでも代替肉を使った商品が提供されている。筆者も各社の代替肉バーガーを一通り食べた経験があるが、特にバーガーキングが販売している「プラントベースワッパー」の完成度の高さには驚いた。

バーガーキングの「プラントベースワッパー」(撮影/市村 敏伸)

代替肉とは、大豆やエンドウ豆などの植物性原料から作られる「肉っぽい食品」だ。見た目はソーセージなどの加工肉に似ていることが多い。

昨今の「代替肉ブーム」の“震源地”となっているのはアメリカだ。米国では2020年以降、代替肉市場が急速に拡大し、2022年の代替肉の小売売上高は約1,800億円に達した。

 

こうした代替肉ブームの背景の1つには、牛などの家畜飼養による環境負荷への関心の高まりがある。牛はエサを消化する過程で、強力な温室効果ガスのメタンを排出する。そうしたこともあり、全世界で人間が排出する温室効果ガスのうち、約15%は畜産業とその関連産業から発生しているともされる。

日本でも気候変動対策への関心が高まるなか「環境にやさしい食品」として、代替肉はまだまだ売れる余地があるようにも見える。

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