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最先端テクノロジーで魅せる、目覚ましい「デジタルラグジュアリー」のいま
2023.05.21
#HOME&LIFE

JAPAN'S AUTHENTIC LUXURY AWARD 2023

最先端テクノロジーで魅せる、目覚ましい「デジタルラグジュアリー」のいま

JAXURY委員会がファッション、美容、宿泊、インテリア、ライフスタイル、器・道具、飲料、茶菓子……オールジャンルから選定した「JAXURY アワード」を開催。2023年は、「この一年」の活動にフォーカスし、規模にかかわらず、JAXURY視点で、注目の活動があったブランドをアワード! 今回は、デジタルのJAXURYについて、日本経済新聞社シニア・エディターである松本和佳さんのお話とともに、ソニー、パナソニック、バルミューダをご紹介します。

●JAXURY委員会のメンバー
前野隆司さん(慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科教授)、重松理さん(ユナイテッドアローズ 名誉会長)、森岡弘さん(ファッションディレクター、スタイリスト)、白坂成功さん(慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科教授)、齋藤薫さん(美容ジャーナリスト、エッセイスト)、川合寛妥さん(赤坂柿山 代表取締役社長)、間所花奈子さん(慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 研究員)、隅谷彰宏さん(テイラーアンドクロース 代表取締役)、奈良宗久さん(裏千家今日庵業躰)、吉岡久美子(講談社 FRaU JAXURY号編集責任)

デジタルが高めるラグジュアリーの価値

昨年5月にロンドンで開かれ、私も参加した「ビジネスオブラグジュアリーサミット」(フィナンシャル・タイムズ主催)。ファッションブランドや金融業界のトップらが登壇した20ほどのセッションにおいて、盛んに議論されたテーマが「デジタル」だった。

ラグジュアリーとデジタル・テクノロジー。相性はいいの? いまだ多くの人はピンとこないかもしれない。でも、「ラグジュアリー」の価値を支えるのはコミュニケーションである、との命題を設定してみたら、どうだろう。

製品と顧客、供給者と需要者の間には、常に何らかのコミュニケーション=対話が生まれる。素材の由来や職人の横顔など、語られるべきストーリーが豊富にそろう。顧客はそれらストーリーを製品や供給者との対話を通じて認知し、共感し、価値をより深く理解する。そして理解は愛着へとつながる。

これまで対話の場といえば、もっぱらお店だった。しかしデジタル技術の普及で、顧客との接点は一気に拡張した。SNSでの製品ストーリーをめぐる対話、スナップチャットでの試着、メタバースにおけるブランドの世界観の表現、そしてNFT(非代替性トークン)やブロックチェーン技術による超絶技巧品の真正証明。デジタルを駆使した対話の重要性をブランド各社は理解し、コミュニケーション不全だったコロナ禍を経て「DX(デジタル変革)」のアクセルを踏んでいる。

洗練、優美、上質、ヘリテージ、稀有――。ラグジュアリーは様々な言葉で表現され、その定義は変わらない。ただし、その定義を正しく、豊潤なイメージをもって顧客に伝える手段として、デジタル技術はもはや無視できない存在だ。多種多様な対話はブランドそのものの価値を高めていく。その命題もまた真なり、である。

松本和佳さん
日本経済新聞社シニア・エディター。日経MJデスク、編集委員などを経て2019年「NIKKEI STYLE Men’s Fashion」編集長。ファッション、富裕層消費、ブランドビジネスなど幅広く取材。2023年4月から「THE NIKKEI MAGAZINE」編集長 近著に「OBSESSION こだわり抜く力」(日本経済新聞出版)

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