「4月には釧路で散歩中の主婦が噛まれ重症」「5月には朱鞠内湖で死亡事件」…いま北海道全体でヒグマ被害が「相次いでいる理由」

人気の観光地でヒグマ被害

「息子とみられる頭部が見つかったと聞いた時は、事実を認めたくありませんでした。

責めるわけではありませんが、湖の管理をしている方がヒグマに関する注意喚起をもっと強くしていてくれれば、と考えてしまいます……」

こう打ち明けるのは、5月14日に北海道・幌加内町(ほろかないちょう)にある朱鞠内湖(しゅまりないこ)で行方不明となった西川俊宏さん(54歳)の父親だ。

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湖のほとりで見つかった西川さんとみられる遺体からは、ヒグマに噛まれるなどして襲われた痕跡が見つかっている。

「朱鞠内湖はこの時期、釣りやボートなど観光に訪れる人も多いのですが、これまでヒグマによる被害など聞いたことがありません。今回のような最悪のケースが起こるなんて、想定していませんでした。

湖の周囲は現在立ち入り禁止になっており、釣りはもちろん、遊覧船の運航も取りやめています」(朱鞠内湖で渡船スタッフを務める男性)

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