2010.10.09

モノのストーリーを可視化する! Stickybitsの試み

 あなたのデスクの周りにある数々のモノたち。ビジネス書、名刺、ドキュメント、PC、コップ、弁当箱・・・。それらには可視化されていないストーリーが含まれているかも知れません。

 例えば私が先ほどスーパーで買ってきたパウチ詰めのレトルトカレー。パッケージに情報は詰まっていますが、「開発者の思い入れ」や「誰かが見つけたアレンジレシピ」といった情報は無論可視化されておらず、当然パッケージから読み取ることはできません。

 実家にしまわれている「おばあちゃんの着物」はどうでしょうか。家族にとっては大切なストーリーのある着物ですが、関係のない第三者が見れば、それはただの古びた着物です。着物が持っている価値あるストーリーは、誰の目にも見える形で可視化されることはありません。

 私たちが普段手にするモノは「情報不足」なのではないでしょうか? そんな問題意識を刺激してくれるサービスが、今回紹介するStickybitsです。

バーコードにあらゆる情報を添付できる

 2010年10月時点で190万ドルの資金調達に成功している米国発の「Stickybits」は、バーコードに画像・音楽・動画・文字情報を添付することができるサービスです。

 Stickybitsを使ってバーコードを読み取ると、そのバーコードにこれまで付与されてきた情報を閲覧することや、バーコードに情報を付与することができます。

 実際に、私の手元にあったデール・カーネギーの「人を動かす」という本のバーコードを読み取ってみました。

バーコードを読み込む  

 流石にまだ誰も情報を付与していないため、このバーコードを読み取っても何の情報も得ることができませんでした。そこで、このバーコードにコメント・写真・動画を付与してみました。

 皆さんがもし「人を動かす」をお持ちでしたら、Stickybitsに登録してバーコードを読み取ってみてください。

 もしそれが私のモノと同じバーコード(9784422100517)を持つ書籍なら、私が残したメッセージが閲覧できるはずです。

 ちょうどバーコードがURLとして機能する掲示板のようなイメージです。

情報の閲覧/付与ができる

 もちろん、皆さまのお手元にある一般的な商品のバーコードにも、皆さまの手で情報を付け加えることができます。

 プレゼントなどに、家族や同僚へのサプライズ・メッセージを埋め込んでみてはいかがでしょうか?

 バーコードの印刷されてないモノ(前述の例では「おばあちゃんの着物」)にはStickybitsから特製のバーコードを購入または印刷し、貼り付けることができます。貼付け用のバーコード購入する場合は20枚で$9.95となっています。

 自分の名刺にバーコードを貼り付け動画メッセージを添付する、商品のバーコードにおまけレシピの作成法を添付する、イベントのチラシにバーコードを印刷し詳細情報を添付する、といった使い方が考えられます。

 幅広い応用が可能で、企業のマーケティングにも活用できそうなサービスです。

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