
3月11日、東日本大震災の影響で激しい揺れだった首都圏の交通機関は完全にマヒ。夕方の帰宅ラッシュ時、道路に溢れた会社員たちの移動手段の最終決断は「歩き」だった。そう、最後に頼りになるのは自分の足だ。
話によると東京新聞のママさん記者は千代田区から横浜市の自宅までの35kmを6時間もかけ完歩。子どもが心配だったという母の強さだろう。1km進むのに1時間も費やしたこの夜のクルマの無力なことよ。
〝歩くこと〟に目が向いてきた今こそ、正しいウォーキング法で自分を鍛えるチャンス。そこで「ワイナイナのウォーキング入門」。アトランタ五輪銅メダル、シドニーオリンピック銀メダルなどマラソンで輝かしい成績をおさめたワイナイナ氏、実はウォーキングに一家言持ち、自らのトレーニングにも取り入れている。
ケニアでの小学生時代、学校まで毎日10km歩き、東京に来てからも高尾山から都心までの約43kmを歩くこともしばしば。〝歩き〟を重要視するマラソンメダリストなのである。そんなワイナイナ氏が直接指導。正しいフォームで歩く練習を積み、まさかの時に備えよう!
STEP1 歩く前のストレッチ

ウォーキングも運動。始める前にはほかの運動同様、準備体操を兼ねたストレッチが大切。ワイナイナ氏が提唱するのは「90秒ストレッチ」。写真で紹介しているが、ヒザ周辺や股関節、アキレス腱などをじっくり伸ばすストレッチだ。
(5)のように肩を前に入れることで肩の筋を伸ばす。写真では紹介しなかったが腕をグルグル回すなど、足だけ集中せず上半身も行なう。ウォーキングといっても全身のストレッチをすることが大切だ。また、この「90秒ストレッチ」は歩く前だけでなく、体のリフレッシュにもいい。