2012.04.19

[アイランドリーグ]
高知・定岡智秋監督「新人捕手・屋宜は失敗を恐れるな!」

スポーツコミュニケーションズ

期待の新人投手、孫と吉岡

 キースの後を打つ5番の曽我翔太朗もこのオフ、ドラフト指名を狙っています。彼は昨季、打率.316を残し、今季もチーム第1号ホームランを放ちました。打撃に関しては充分、上のレベルでやれる力を持っています。課題は年間通してケガなく働ける体づくりと守備です。今季、曽我にはあえてショートでの出場機会を増やしています。NPBに行くには“打てる二遊間”との触れ込みも必要だと感じたからです。

 もちろんショート、セカンドのセンターラインは牽制があり、フォーメーションも複雑です。一人前になるには、やらなくてはいけないことがたくさんあります。しかし、僕も高校から南海に入団してサードからショートに移った人間です。ひたすら2軍でノックを受け、試合に出るなかで勝手に体が反応するところまで到達できました。曽我にもぜひ、高知でそのレベルまでたどりついてほしいと願っています。

 投手では左腕エースの吉川岳が、14日のソフトバンク戦で左肩に違和感を訴え、1イニングで交代となりました。肩の不調を訴えたのは初めてのため、しばらくは無理をせず、ローテーションも1回飛ばす方針です。となると、この試合にロングリリーフをこなした山中智貴を先発に回すことも考えなくてはいけないでしょう。5月のゴールデンウィークにかけて試合が続きますから、ピッチャーの頭数はどうしても必要です。

 その点、短いイニングを任せられる中継ぎとして2人の新人に期待しています。以前もとりあげた孫一凡と吉岡憧平です。孫はキャンプで出遅れていましたが、このところブルペンでも100球以上投げられるようになり、状態が上がってきました。間もなくデビュー登板の機会は巡ってくるでしょう。またサイドスローの吉岡もソフトバンク相手に1イニングをピシャリと抑えています。

 彼ら2人が1イニングずつしっかり投げてくれれば、抑えには愛媛から移籍した井川博文がいますから、先発はかなりラクになります。6回くらいまで頑張れば、後ろのピッチャーに託せるからです。井川は連投もでき、投げるのが大好きなタイプでクローザーに向いています。変則フォームですから、結果を出せばNPBからも注目されるでしょう。孫と吉岡は、その井川につなぐ役割をぜひ果たしてほしいと考えています。

 今回、ソフトバンクと2試合やってみて、3軍の選手でも昨年よりレベルが上がっていることを実感しました。ここ数年、育成面に力を入れた成果で若手が順調に伸びているようです。それが昨季の日本一につながったのでしょう。

 ただ、育成に関してはアイランドリーグも負けるわけにはいきません。昨季はソフトバンクには1勝7敗と大きく負け越しました。今季はソフトバンク戦の成績も順位や個人記録に加算されますから、少なくとも対等に戦えるよう、日々、選手たちを鍛えていきたいと思っています。

<定岡智秋 (さだおか・ちあき)プロフィール>: 高知ファイティングドッグス監督
1953年6月17日、鹿児島県出身。定岡三兄弟(次男・正二=元巨人、三男・徹久=元広島)の長男として、鹿児島実業から72年、ドラフト3位で南海 (現ソフトバンク)に入団。強肩の遊撃手として河埜敬幸と二遊間コンビを形成した。オールスターにも3回出場し、87年限りで現役を引退。その後、ホーク ス一筋でスカウトや守備走塁コーチ、二軍監督などを歴任。小久保裕紀、松中信彦、川崎宗則などを指導し、現在の強いソフトバンクの礎づくりに貢献した。息 子の卓摩は東北楽天の内野手。08年より高知の監督に就任。現役時代の通算成績は1216試合、打率.232、88本塁打、370打点。

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