2012.12.26
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風邪薬で肝炎、痛み止めで腎臓障害、降圧剤で痛風、不整脈の治療でEDほか
完全保存版 知らないと危ない「クスリと副作用」一覧

週刊現代 プロフィール

 ベータブロッカーは、男性ではインポテンツ、女性だと性欲減退や膣粘液量の減少などの副作用が出ることがあるのだ。その頻度は5%程度と言われている。

 糖尿病患者に投与されるインスリン。これによって、低血糖発作が起こり、頭がボーッとしたり、場合によっては意識を失うこともあるのだが、これに似た副作用が確認されているのが、禁煙補助薬として用いられているチャンピックス(バレニクリン酒石酸塩)だ。これについて、『知らずに飲んでる 最新「薬」常識88』の著書がある前出の池谷医師が警告する。

「この禁煙補助薬は、脳に直接働きかけて、タバコをまずいと思わせる効果があります。禁煙成功率44%という優れものの薬ですが、稀に眠気やめまいなどを引き起こすことがあり、それが原因で自動車事故も起きている。そのため、薬を服用する3ヵ月間は、車の運転はしないようにと指導することになっています」

 おなじみの薬の中にも、意識障害などの副作用を起こすものがある。代表的なものが抗生物質だ。

性器にカビが生える

「ニューキノロン薬という、比較的新しい抗生物質があります。多くの細菌に効くので、よく使われていますが、脳の神経細胞に作用して痙攣発作や意識障害、不整脈や低血糖発作を引き起こすことがあるので注意が必要です」(前出・大和田医師)

 抗生物質のせいで体の各部の常在菌が減少する。一方で抗生物質が効かない菌が増殖して、悪さをしだすこともある。

「女性器の外陰部にカビが生えることで起こる膣カンジダ症は、抗生物質の乱用で起こることがあります。カビの一種のカンジダ菌の異常増殖が原因です。

 抗生物質は風邪に効く、と思っている人が多いですが、それは間違いです。ほとんどの風邪はウイルス感染で起こりますが、抗生物質はウイルスを殺せないのです」(前出・池谷医師)

 意味のない薬を使って、副作用というオマケをもらうことほどばかばかしいことはない。そうした愚を犯さないためにも、副作用の知識は必須なのだ。

 では、そもそも副作用とは何なのか。大和田医師の解説を聞こう。

「副作用は3種に大別できます。第1は、たとえば降圧剤を飲みすぎて低血圧になってしまうなど、その薬の本来の作用が強く効き過ぎて起こる副作用。第2は、その薬の作用からは全く予想できない症状の副作用。第3は、薬剤を体内に入れることで起きてしまう急速なアレルギー反応。この第3の副作用には、じんましんや呼吸困難、めまい、意識障害などをきたすアナフィラキシーショックなど危険な症状が出ることがあります。予測できず、どんな薬でも起こり得るものです」

 覚えておかなければならないのは、どんな薬でも副作用が起こる可能性はある、ということ。だからこそ、服用に際しては、専門医の適切な処方と、患者側の正しい理解が不可欠だ。

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