2012.12.30
# 雑誌

調査レポート 女性読者の皆様、怒らずに最後まで読んでみてください
男たちの思秋期「まさかあの人が痴漢」には理由があった

週刊現代 プロフィール

 俺はいつの間にか痴漢になってしまったんだ。このままではマズいことになってしまう・・・・・・』

 正直に打ち明けたことからもわかるように、ご主人は誠実で真面目な方。でももし、奥さんが問い詰めなかったら、いつか逮捕されていたでしょう」

 50代の男を主人公にした『難しい年頃』という作品を書いた、作家の藤田宜永氏が語る。

「若いと言えば若いけど、本当に若いわけではない。仕事の面でも、先が見えているようで見えない。男の50代は、10代の思春期に負けず劣らず難しい年頃なんですよ。

 性的にも弱ってくるんだけど、50代はそれを素直に打ち明けにくい。60代になれば『俺はバイアグラを飲んでるんだ』と気軽に言うこともできるが、50代だと『俺はまだ若いんだ』と意固地になってしまう」

 かの阿久悠は『思秋期』の歌詞にこう書いた。

〈無邪気な春の語らいや はなやぐ夏のいたずらや 笑いころげたあれこれ 思う秋の日〉

 人生の秋を迎えた男が、寂しくなって見知らぬ女性の身体に手を伸ばす---その代償として訪れるのは、冬よりもはるかに厳しい現実である。

「週刊現代」2012年12月22日・29日号より

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