2013.01.16

坂村健 第2回 「天才コンピュータ学者が20年前、シマジに告げた予言は的中した」

島地 勝彦 プロフィール

シマジ でも最初はパソコンとおれの脳みそが同時に作動しなくて苦労しました。はじめは200字詰めの原稿用紙に原稿を書いて、それを見ながら、雨垂れみたいにポツリポツリと打ったものですよ。

セオ でもこの間まで「セオ、原稿を書き上げたから、おまえのパソコンに送ってくれ」って電話がありまして、ぼくは会社に出社する途中、シマジさんの仕事場に寄って自分のメールアドレスに送稿していたんですよ。教授、酷いと思いませんか?

坂村 おもしろすぎる! メール送るから来てくれ。普通の人は何を言われているのかわからないでしょうね。

シマジ 学会で発表してください。

坂村 ・・・・・・。

セオ だからシマジさんに言ったんですよ。「これではむかしの原稿取りと一緒です。何も変わりがない」って。

シマジ これこそデジタルとアナログの併用文化ではないのかなぁ。

坂村 でもいまはセオさんもシマジさんのところに"原稿取り"には行ってないんしょう?

セオ はい。シマジさんも少しずつ進化していまして、やっと原稿がメールで届くようになりました。それでも、「セオ、おまえのメールアドレスがみつからないから、空メールを送ってくれ。文面は『シマジさん、ご機嫌いかがですか?』でも『シマジさんは天才ですね』でも何でもいいから、いますぐ送ってくれ」なんてことはよくあります。