クルマ好きなら捨てちゃおけない
MTの逆襲
販売比率は1.5%しかないくせにMTへの注目度は高い。ちょうどトヨタに対するポルシェの世界販売台数は1.4%。同じくらい希少価値があリ、魅力的ということだ

『タデ食う虫も好きずき』ということわざがあるが、今時MTを買うヤツはちょうど辛くて敬遠されるタデ好きといえるかもしれない。1・5%とはそんな数字だ。しかし、これくらいになると、希少価値というものが出てくる。
例えばトヨタは2012年に世界で975万台を販売し、ポルシェは14万台しか売れなかった。トヨタの1・4%に過ぎない。希少価値がポルシェのブランド力を高めてもいる。
しかも次ページに紹介するが、魅力的なモデルがMT車をラインアップし、40歳以上のクルマ好きを興奮させている。2012年の数字はまだ発表されていないが、86効果もあって3%くらいまで回復している気もする。いずれにせよMT派にとってはいい時代だ。
ビックリ度の大きな順番で紹介しよう。
けっこう賑わしていますMT車最近のニュースあれこれ

アテンザのディーゼル比率は₇₀%を超える人気というがそのなかでも₆MTは₁₇%を占めるという
アテンザのディーゼル選択者の17%がMTを選択。ビックリ度★★★★★
初期受注の11%から、さらに伸びている点に注目。17%といえば、6台に1台だ。MTのほうが大きなトルクを発生するDEと相性がいいのは間違いないが、スポーツカーではないセダン&ワゴンでこの数字。意外にディープというか、驚いた。
メルセデスベンツ21年ぶりにMTをSLKに設定。ビックリ度★★★★★

86/BRZワンメイクレースに参戦できるナンバー付き車両発売。もちろん6MTだ
190Eアンファング以来のMT車導入だが、発売から2年近く経ち、なんで今さらと思ったが、メルセデスベンツ日本は「コンパクトなSLKをMTで操ることで、クルマとの一体感を楽しんでほしい。クルマ離れから、クルマ回帰を目指す一助になりたい」とコメントを残している。
SLK200ブルーエフィシェンシーMTの価格は500万円を切る493万円。ポルシェボクスターよりも100万円近く安く、フェアレディZのロードスターと大差なく買い得だ。
フォレスターNAモデルに6MTを設定。ビックリ度★★★★
ありそうでないのがSUVのMT。ジムニーやラッシュ/ビーゴにはあっても、ミドルクラス以上ではX-トレイルやエスクードだけ。燃費はCVTに劣るが、NAをキビキビ走らせるには6MTがマッチ。

SLKに6MTモデルを追加。しかも価格は493万円と抑えている。走りもダンゼンよくなった
86レーシング&BRZ RAレーシング発売。ビックリ度★★★★
7月から始まるワンメイクレース参戦可能車両でナンバー付きというのが売り。マニュアルエアコンやロールバー、オイルクーラー、トルセンLSD、を装着し86レーシングが280万円、BRZ RAレーシングが286万8000円。腕を磨くならこの6MTは魅力的だ。