2013.12.18
# 本

「再犯を減らすためには、マスコミと市民が変わらなくてはいけません」 ホリエモンが語る刑務所からの"社会復帰" 岡本茂樹 × 堀江貴文 【後編】

「言われたことに従う」構造を変えていきたい

大谷: 他に質問のある方?

会場: 岡本先生に質問です。刑務が社会と隔絶していて、矯正という動きが全然見られなくなっているというお話が出ましたが、先生の「ロールレタリング」という手法もそうですが、刑務において矯正・社会とただ隔絶するという時間の刑罰ではなくて、ちゃんとなおして社会に出すという動きっていうのは、具体的にあるんでしょうか?

岡本: 例えば、少年院というのは抑圧した社会なんですよね。一番わかりやすい例で言うと「私語禁止」。少年院は教育を主眼としているわけで刑罰の場ではないのですが、逆に非常に抑圧的な場になっています。それが私語禁止ということに表れています。

寮生活をしている中で、少年たちが自由な時間は一切、話をしてはいけない。話をすると懲罰になる。これはまずいんじゃないかということを、僕は前から言ってきてるんですね。そこがちょっと緩くなってきている。変わる可能性があるかなと思います。その辺、少年院の教官も刑務官も一緒で、マジメにやっていること、しっかりやっていること、反省ができてることを重視して社会に送り出すので、結局再犯につながってるわけです。

質問の答えになっていないのですが、時代や社会はめまぐるしく変化しているのに、矯正の世界だけはものすごくリジッドで全然変わっていないという封建的な縦社会になっています。

教育や分類という名前がついていますが、その部署ごとにうまくいっていないことになります。そこでトラブルが起きると問題があるから、言われたことに従うことになるんです。刑務所改革は抜本的にしないといけないと思っています。ここからは僕の提言になってきます。

僕が書いた本の中に、被害者の視点を取り入れた教育というのを批判しているのですが、矯正協会が出している『刑政』という雑誌があって、そこに被害者のことを考えさせる方法はうまくいかないというのを論文として出したいと言ったんです。しかし、今の段階では、先生の考えはわかるがストップさせてくれと返ってきました。

それが、『反省させると犯罪者になります』を書くきっかけになり、世に問うて変えていこうという風に思っています。だから、刑務所が1つでも受刑者のほうを向いて変わっていけるように支援して、構造改革すること。堀江さんも言われていますが、世の中の常識を転換する役割を背負っているという文章を読んだことがありますが、僕も遅まきながらライフワークとしてやっていきたいというのが夢です。

堀江: でも、今までのやり方でダメだったのだから、目標を何か作った方がいいと思います。50%だったのを30%にするとか、20%にするとか。

目標を達成するにはどうしたらいいのかというところから考えればいいんですよ。今のやり方でやっていると、多分変わらない。実際、ずっと変わってないですから。それをよくするためにはどうしたら良いかを考えてプログラムを1から作っていかないと変わらないと思います。

「タオルを土曜日以外に洗ったら懲罰」といったことをやっている限りは変わらない。刑務所によっては、行進のリズムが合ってないからダメだとか、行進の時によそ見をしたら懲罰とかあるんですよ。そんなんで懲罰を食らっていたらちょっと非人間的ですよね。

岡本: それが評価されることになるから、更生できるわけがないんですよね。だからこういう発言の機会を与えていただいたことは本当に僕としては嬉しいわけです。ムーブメントの1つになればいいなと思いたい。

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