2014.03.22

[プロ野球]
中日・又吉克樹「開幕1軍濃厚も”課題ばかり”」

アイランドリーグ出身選手たちは今 2014年Vol.1
スポーツコミュニケーションズ

「鹿取みたいなタイプに」

 さらに友利結投手コーチの助言も役立った。欠点の修正で頭がいっぱいになりかけていたキャンプ終盤、「まずは、自分が一番投げやすいフォームで投げることを最優先に考えたらどうだ」とアドバイスを受けた。

 キャンプで取り組んできたことは、今すぐでなくても、いずれできるようになればいい――。その言葉を聞いて又吉は1度、原点に立ち返ることにした。ピッチャーズプレートの使い方も、四国時代同様、左右問わず、一塁側を踏んで投げるスタイルに戻した。

NPBは「移動が多い」と感じる。食事やトレーニング、ケアにも一層、気をつかうようになった。

 悩み、考えたキャンプでの1カ月を経ての原点回帰は決して“後退”ではない。トライ&エラーの繰り返しが糧となり、又吉を着実に“前進”させていた。オープン戦初登板のオリックス戦(2月22日)では1回を3者凡退。本拠地ナゴヤドームでの“デビュー登板”となった横浜DeNA戦(3月1日)では、4回2死満塁で主砲トニ・ブランコを迎える厳しい場面ながら、ストレートでライトフライに打ち取り、役割を果たした。

 森ヘッドコーチは「体力もあるし、1~2イニングを任せて60試合くらい投げてくれればベスト。将来的には先発もできると、(右サイドとの対比で)次の試合に左の先発が投げやすくなる。しいてあげるなら西武時代の鹿取(義隆)みたいなタイプになってほしい」と期待を寄せる。

「まだ結果を出していると言ってもオープン戦の1カ月だけ。1年間、1軍でやらないとプロでやれる手応えはつかめない」
 又吉はそう言い切る。「開幕1軍で満足していたら、2、3週間したら(1軍から)消える」とも。あくまでも本人は「シーズン通して実戦で使えるピッチャーになること」が目標だ。

 目先の結果にとらわれず、謙虚に過去を未来に生かす。この姿勢を1年間、継続できれば、きっと秋にはチームに不可欠な戦力として、成績を残しているはずである。

(石田洋之)

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