2014.04.19

日本人が忘れた大切なものを
ジョブズやジャック・ドーシーは見据えていた

『デジタル・ワビサビのすすめ』著者・たくき よしみつインタビュー(後篇)
たくき よしみつ
第1章 SNSの光と闇/第2章 個人情報筒抜け時代を生き抜く/第3章 XPでも大丈夫!?/第4章 スマホがなくても大丈夫/第5章「デジタル・ワビサビ」への道/第6章「大人の文化」を取り戻す⇒本を購入する(AMAZON)

の中でも紹介している「スーパーIT高校生」Tehuくん……あ、彼は灘高を卒業してこの4月からは大学生になりましたけど……、彼なんかは、デジタルという手段を最大限に使って現代社会が抱える問題に真剣に取り組もうとしている。しかも、それを苦行としてではなく、楽しみながらやっているように見えます。十代の若者がこれだけ真剣に生きているのに、大人が逃げているだけというのは情けないじゃないですか。

 ダバダ~♪ っていうメロディで一世を風靡したCMがあったでしょ。違いの分かる男のゴールドブレンド、でしたっけ。あの珈琲のCMじゃないけど、大人は長く生きてきた分、文化の深みを知っているはずだし、魂のある文化とうわべだけの文化の違いも見抜けるはずです。違いの分かる世代が「大人の文化」を作り続ける気概を持たなくちゃ。

──そうは言っても、アナログ文化で育ってきた中高年世代にとって、デジタル文化はどうしても馴染みにくいですし、浅薄な印象がぬぐえません。せいぜい、昔レコードで聴いた音楽をCDで買い直すとか、大画面の液晶テレビで映画鑑賞するとかくらいしか思い浮かばない人も多いと思いますが。

たくき:最初はそういうところから始めてもいいんですよ。今のテレビってきれいだな、録画も外付けハードディスクつなぐだけでできるんだぁ、便利になったもんだねえ……というレベルから。

 でも、いつまでも受け身ではつまらないでしょ。つまらないだけじゃなくて、知らないうちにデジタルの奴隷になっていても気づかない。そこに安住し続けられるほど今の世の中は甘くないですしね。ようやくパソコンが使えるようになったと思ったら、Windows XPのセキュリティサポートはもう打ち切るから、さっさと買い換えないと何が起きても知らないよ、なんて脅されたりしてね。

──XP問題もひとつの章を立てて解説していますよね。

たくき:はい。僕としてはどうしても許しがたいことだったので(笑)。

──たくきさんは今でもXPですか?