2015.09.12
# 雑誌

170万人調査で判明、誕生月で「なりやすい病気」が分かる

2月生まれは肺がん、9月生まれは喘息に注意
週刊現代 プロフィール

「データ分析から分かったのは、いくつかの病気は、季節と直接的な関係があるということです。

たとえば、妊婦の健康状態は季節によって変わり、それに胎児も影響されます。また、新生児の体内に入るアレルゲンの量も季節に左右されるため、ある種の病気の発症率が変わってくるのです。

今回調べたのは、ニューヨーク市の医院にかかった患者のデータです。国際的に用いられる気候区分である『ケッペン・ガイガー気候区分』では、ニューヨーク市と、日本の北部は、気温や四季を見ても類似した気候です。ですので、日本にもこの調査が当てはまる可能性は高いでしょう」

これまで、誕生月との関係が研究されてきた病気の一つが「喘息」だ。論文ではその発症のリスクにも言及。リスクがいちばん高いのは、9月生まれの人だと分かった。

「喘息の原因の一つがダニのアレルギーです。以前より、ダニの繁殖期が発病に関わっていると考えられてきました。今回の調査では7月~10月生まれに喘息患者が多く、とくに9月生まれが目立ったのです」(ボーランド氏)

9月生まれで他に多い病気は、「中耳炎」や「適応障害」がある。

 

意外なところでは、「嘔吐しやすい」体質のリスクも高いのが9月生まれ。ちなみに日本の著名人で9月生まれというと、安倍晋三首相もその一人。潰瘍性大腸炎の持病を持ち、嘔吐説がたびたび取り沙汰されていることは、周知の通りだ。

今回の調査で「誕生月と関係がある病気」について、最も高リスクだという結果が出た誕生月がある。それは10月だ。

相関が分かった55の病気のうち、15もの病気で最高のリスクで、総合的に見て「10月生まれがいちばん病気になりやすい」という結果となった。

ざっと挙げるだけでも、「風邪(急性上気道炎)」「急性咽頭炎」「急性細気管支炎」「胃の機能障害」「視覚不良」「近視」「遠視」「性的感染症」「出産時・産後の会陰裂傷」など、多岐にわたる病気のリスクが高い。

関連記事