2015.09.29
# 節約 # 相続税

役所があえて教えない、申請すれば「もらえるお金・戻ってくるお金」

チャンスはこんなに眠っていた
週刊現代 プロフィール

相続税まで安くなる

こうした改築や設備の増設の際もさることながら、マイホームという資産を活用することで、数千万円単位のお金を非課税にする方法もあると、前出の横川氏は話す。

「住宅関係では、贈与税の配偶者控除という制度があります。これは大変有利な制度です。『結婚して20年以上の夫婦が、お互いに居住用の不動産を贈与しても、2000万円まで非課税になる』というものですが、贈与税の基礎控除110万円を加えて、その年に2110万円分の贈与が無税でできることになります。

これを活用すると、たとえば自宅を所有している夫が、自分の死後に相続税が発生してしまいそうだという場合に、2110万円分の名義を妻に移すことができます」

 

さらに、この制度を利用して自宅を夫婦の共同名義にした上で、その居住用不動産を売却すると、夫・妻それぞれ3000万円まで、合計でなんと6000万円の売却益が非課税になるという。

「ポイントは、土地だけでなく家屋も共同名義にして、『居住用不動産』という条件をクリアしておくことです」(横川氏)

また、この制度には特有のメリットもある。通常、たとえば夫が病気で余命いくばくもないと分かってから財産を贈与しても、死亡日から逆算して3年以内の贈与は「持ち戻し」と呼ばれ、相続税逃れと判断され、相続財産だったとして課税されてしまう。

ところが、この配偶者控除は持ち戻しの対象にならない。「駆け込みでもOKということになりますね」(横川氏)。

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