2015.10.31
# 雑誌

五郎丸歩 独占インタビュー!ラグビーW杯、「恐怖心」と戦った4年間〜そのすべてを明かす

ラグビーの歴史を変えた男の知られざる戦い
週刊現代 プロフィール

大会前、W杯経験者と、そうでない人がまじってミーティングをしたとき、W杯経験者に過去の体験を聞いても、「覚えていない」と答える人が、残念ながら多かった。すごく、もったいないことです。

結局、モノを書かないと、感覚でしか記憶に残らない。人生でめったに味わうことができない機会に、感じたことを書き残そう、と決意しました。僕は普段、筆まめではありませんが、帰国前日の12日まで約1ヵ月間、その日あったこと、それについてどう思ったかなど、自由に書くことを続けました。

精神的に余裕があるときは、感じたことを事細かく書けますが、ちょうど、南アフリカ戦直前の精神的に苦しい時は、そうはいかなかった。今、読み返してみると、

「緊張しすぎて、自分を見失いそうだ」

その一言で終わっている日もある。

ただ、書き残すことで頭の中が整理され、過緊張状態を和らげてくれました。次世代の代表選手などに自らの経験を伝えるとき、何かしらの役に立てるのではないか、と思っています。

南アフリカ戦の4日後に行われたスコットランド戦は完敗しましたが、第3戦のサモア、最終戦のアメリカには快勝。W杯3勝は日本のラグビー史上初のできごとです。

仲間と別れてしまう不安

これは、世界の指導者の中でもリーダー的存在のエディさんが、正しい練習方法で、世界一の強度の練習で導いてくれたおかげです。

ただ、エディさんが口にする「ハードワーク」を、日本の指導者が耳にすると、勘違いする危険性がある。ずっと走るイメージを持つ方が多いと思いますが、持久力系の練習をただ繰り返しても、ハードワークできる選手が育つわけではない。

「(短距離世界王者の)ボルトは、マラソン選手のような練習はしない。スプリンターだからだ」とエディさんがおっしゃったように、目指すラグビースタイル、それを遂行するためのポジション適性に応じた練習方法を見極める力が、今の日本代表の選手やスタッフには備わったと思う。

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