2015.11.26

『コウノドリ』産科医が説く!「飲酒・喫煙のリスク」
~妊娠は夫婦で禁煙のチャンスです

鈴ノ木ユウ, 荻田和秀

妊娠は人生最大の禁煙チャンス

タバコは百害あって一利なし。妊婦さんには今すぐやめさせてください。タバコに関しては、まず最初にたっぷりと脅しておきます。喫煙のリスクは、

●流産率が2倍になる 
●早産率が1・5倍になる 
●常位胎盤早期剥離(赤ちゃんより先に胎盤が剥がれて危険な状態になる)のリスクが2〜3倍になる(最悪の場合胎児死亡に、あるいは大量出血で母体死亡に)
●出生時の赤ちゃんが低体重に 
●赤ちゃんの精神発達への悪影響

など、かなり深刻です。

タバコのパッケージにもこんな表示があります。「疫学的な推計によると、たばこを吸う妊婦は、吸わない妊婦に比べ、低出生体重の危険性が約2倍、早産の危険性が約3倍高くなります」。誰が見ても健康にいいことは一つもありません。

ただし、一つ言っておきたいのが、妊娠を機に禁煙に成功する人が非常に多いことです。日本のデータですが、妊婦さんが喫煙している場合、8割以上が妊娠を機に禁煙したいと思っているそうです。そして、喫煙していた女性の7割が妊娠を機に禁煙に成功しています。

つまり、妊娠は人生最大の禁煙のチャンスなのです。それまで何をしてもやめられなかった人が、妊娠をきっかけにタバコと縁を切ることができるわけですから。
ダンナのデータは残念ながらありませんが、同じようにチャンスなのだと思います。副流煙が体に悪いことは社会的にも周知の事実ですし、何よりも赤ちゃんのために。そして嫁ハンと一緒に禁煙できれば、もうけもんです。

講談社『コウノドリ』3巻より

僕がダンナさんに言うのは、「子供できたんだから思い切ってやめちゃえ」という提案です。「今、タバコも高くなっています。そのお金をダンナさんはへそくりに回してください。それで子供の誕生日にプレゼント買うて、ここぞオヤジの出番とばかりに、エエ顔してやってください」と。

関連記事