よくやった! 日銀「マイナス金利導入」は歓迎すべき大きな一手だ

筆者は事前に予想していた
先週の1月29日(金)、日銀のマイナス金利導入と雇用保険料の引下げが行われた。前日28日(木)の甘利大臣の辞任後で、ともに大きな政策変更だった。
実は、この二つが実施されることについては本コラムでも予想済みだった。1月4日に公開した『2016年、日本の景気が悪くなる要素が見当たらない~「国債不足」に「追加緩和」そして「埋蔵金バズーカ―」まで飛び出す!?』(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47244)で、2016年は、国債市場の品不足になることを示した。
その上で、日銀当座預金のかなりの部分に0.1%の金利がついているが、それをゼロまたはマイナス金利にする、という手段が日銀に残されていることを書いた。それを行えば、設備投資の後押しになるはずとも書いた。
また、労働保険特会7兆円の「埋蔵金」があるので、雇用保険料を引き下げすべきとも指摘している。
そして29日、日銀はマイナス金利を導入した。報道では、かなりのサプライズだといわれ、その効果には消極的かあるいは否定的なものが多く見られる。そもそも、こうした政策を予想できない段階で、プロとしてはいかがなものか。
予想できないものは理解もできない。その結果、理解できないから効果に否定的になる。というわけで、新聞、テレビにはくだらないコメントばかりが載ることになる。
筆者は、前日28日に収録されたインターネット配信番組(マイナス金利の件は45分あたりから。https://www.youtube.com/watch?v=5SAlKu0KD6U)で、マイナス金利の導入を事前にほぼ予想している。