本当は多くの医師が胸にわだかまりを持ち、不信感を抱いている、医療現場の様々な問題。普段はおおっぴらにできない、疑問、義憤、独善が噴き出す「本音」を一気に公開する。
本音の「内部告発」
「避けられる手術を避けようとしない」
「手術適応(手術をするか否かの判断)の甘さによる過剰手術」
「大病院ほど看護師が自分の仕事の範囲を制限している」
「(医師が)カルテをよく読んでいないような印象を受ける」
「患者さんの意向を考慮せずに、医師主導で何でも決定する雰囲気(がある)」
「手術適応を吟味せず手術が行われることは、戒めるべきだ」
これらはすべて、現役の医師たちが医療現場で働くなかで抱いた、正直で率直な感想である。
普段、医師たちは患者を安心させるため、患者に対しては医療現場の内実をおおっぴらに話すことはない。しかしその「建て前」の裏側には、この国の強大な医療システムに対する不信感、分かってはいても口に出せない疑問、義憤といった「本音」が隠されている。
これまでこうした本音は闇のなかにあった。しかし本誌が医師100人超に〈医療現場にいて「これは問題だ」と思う点〉について尋ねたところ、医師たちからは、冒頭のようなとんでもない医療現場の実態について、本音の「内部告発」が返ってきたのである。
表には、医師たちの回答をそのまま掲載した。いったいどんな告発がなされているのか。