感嘆するほどデータ入力がラクに!Excel「超」効率化マニュアル
こうすればよかったのか!機能を上手に組み合わせるだけで面倒なデータ入力作業が楽になる
本書『カラー図解Excel「超」効率化マニュアル』はExcelを使ううえで避けて通れない「データ入力作業」を早く正確に行える仕組みの作り方を解説するものです。
「データの入力規則」や「VLOOKUP関数」「OFFSET関数」「条件付き書式」などの機能を組み合わせ、日付や曜日、金額データの入力などを自動で処理。作業の手間や時間、ミスを激減させます。
Excelのデータ入力を効率化しよう!
パソコンを使う人にとって、Excelはなくてはならないソフトです。
Excelを効率よく使いこなせるかどうかは、業務の生産性を左右します。Excelを用いた業務の中で、もっとも多い作業はデータ入力でしょう。この作業は、すべて人の手で行うと、相当な手間と時間を要するものです。
たとえば、ある企業の事務系の現場では、業務の管理用の表にデータ入力する作業を、すべてのデータをタイピングする「手入力」で行うため、毎日多くの手間と時間をこの作業に費やしています。
「手入力」するがゆえ、入力ミスも多く、その確認や修正にまた手間と時間がかかる──このような光景は、たとえ大企業でもよく見受けられるのが現状です。
Excelのデータ入力が前述した現状のようになりがちな原因は、「どうやれば効率的にできそうか?」と考えを巡らせる前に、「とりあえずセルに入力していくしかない」と思い込み、作業を始めるケースが多いからでしょう。
そういった「行き当たりばったり的」になってしまうのは、パソコンの画面に表示されるExcelのセルを紙の表のごとく「実在するもの」と捉えてしまう影響が大きいのではないでしょうか。
すると、「手作業でどうやるか」という発想のみに陥り、「Excelの機能を活かしてどう効率化するか」という発想が抜けてしまうものです。
効率化の2本柱は「作業計画」と「仕組み作り」
データ入力の効率化を実現するには、「作業計画」と「仕組み作り」が2本柱となります。
「作業計画」では、どのような表にどのようなデータを入力したいのかなどを事前に整理します。表の最適な構成を決めるとともに、考えられるデータ入力の手間や時間、ミスの恐れを洗い出します。
そして、「仕組み作り」では、整理した内容を踏まえ、Excelの各種機能を有効活用しつつ、データ入力作業を効率化できるような仕組みを設けます。あわせて、最適な入力方法も用います。
本書では、実際の仕事でよくある例を用いて、作業計画の立て方から、仕組み作りまでを学びます。
データ入力先となる表をゼロの状態から作り始め、効率化の仕組みを随時取り入れて表を仕上げていきます。その後、データの入力と編集を効率化する操作方法を学びます。
それらを通じて、データを効率よく正確に扱うといったExcelの得意とすることを、データ入力作業に上手に活用するコツを学べるようになっています。
また、これらの仕組みは、Excelの標準的な機能をいくつか組み合わせることで作ります。VBAなどの高度で難しい機能は一切使わないので、本書で使い方を一度把握してしまえば、ご自分の業務に幅広く応用できるでしょう。
実際に計画を立てて使い方を徹底マスター
本書はまず第1章にて、「作業計画」の考え方と方法を学びます。ある実例をサンプルとして、実際に計画を立ててみます。表の内容は、カレンダー形式の表に予約のデータを入力していくものです(第1章で詳しく紹介します)。
第2章から第5章までで、データ入力先となる元の表の作成を実際に進めて行きます。第2章では、表に最初から入力しておく日付データの入力、罫線の設定などを効率的に行う方法を学びます。
第3章では、データ入力の効率化の仕組みを作成します。具体的には、ドロップダウンのリストで選んで入力したり、ある列のセルにデータを入力したら、対応するデータを別の列のセルに自動転記したり、誤ったデータの入力を自動で防いだりするなどの仕組みです。
第4章では、土日祝日のセルに自動で色を付ける仕組みを作成します。第5章では、作成した仕組みを期間の変更などの変化により効率よく対応できるよう改善します。
第6章では、完成した元の表に予約のデータを効率よく入力する方法を学びます。読者の皆さんが普段なにげなく行っていたセルへのデータ入力が、実はちょっとした機能や操作方法を知っているだけで、大幅に効率化できることが実感できるでしょう。
第7章では、データ入力後に印刷して使用することを踏まえ、印刷における効率化の方法を学びます。
このように実例を作成する一連の流れの中で、「作業計画」と「仕組み作り」を無理なく学べる構成となっています。しかも、紙面はフルカラーで見やすく、Excelの操作がよりわかりやすくなっています。
ぜひ気軽にトライし、ご自分の仕事で普段行っているExcelのデータ入力作業の効率化に役立てていただければ幸甚です。

フリーライター。一九七〇年生まれ。筑波大学卒業後、(株)デンソーでカーナビゲーションのソフトウェア開発に携わる。退社後、某企業でWebプロデュース業務に携わった後、フリーライターとして独立。現在はシステムやネットワーク、Office関連を中心に執筆中。主な著書に『Excel VBAのプログラミングのツボとコツがゼッタイにわかる本』(秀和システム)、『入門者のExcel VBA』『脱入門者のExcel VBA』(ともに講談社ブルーバックス)など多数。Excel VBAセミナーも開催中(http://tatehide.com/seminar.html)。
面倒な入力作業を楽にする
立山秀利=著
発行年月日: 2017/01/20
ページ数: 224
シリーズ通巻番号: B1999
定価:本体 1000円(税別)