過熱する仮想通貨「投資セミナー」に潜入!そこで目にした驚きの実態

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藤岡 雅 プロフィール

「全く聞いたことがない」

Aや前述の正規販売会社はこれまで「ノア・ファウンデーションに協賛している企業」として、アライド・セービング・バンク(現フィリピン・ナショナル・バンク)や、フィリピン・エアラインなどの名前をあげている。

フィリピン・ナショナル・バンクを傘下に収めるLTグループの総裁で、フィリピン・エアラインの大株主である大富豪も協賛メンバーの一人だと説明してきた。

ノアコインの正規販売会社を名乗るサイトはこのように説明しているが…

しかし筆者の取材に、フィリピン・ナショナル・バンクは「ノア・ファウンデーション、A氏(原文は実名)等は弊行の顧客ではなく、またノア・ファウンデーション、あるいはノアコインと何等、取引関係はなく、また協賛の事実も勿論ありません」と否定している。

(フィリピン・ナショナル・バンクは、「現代ビジネス」の取材に答えた後、HP上に下記のようなリリースを掲載し、「法的手段も躊躇しない」と表明した。

(リリースの引用元はこちら→https://drive.google.com/file/d/0Bw6DauQHfJuPUEQ5REt0Mk45dmc/view)

さらに、フィリピン・エアラインの日本事務所の担当者も、筆者の取材に「(ノアコインについては)全く聞いたことがない」と証言するのだ。

(追記:本記事公開後、上記のNOAH FOUNDATION公認をうたう販売サイトからは、「協賛企業」のページが消えてしまった。

一体なぜなのだろうか。)

またAは「ノア・ファウンデーションには、フィリピンの政治家や最高裁判所の判事も賛同者として名を連ねている」と発言しているが、いつまでたっても、それが誰なのかは明らかにされない。

さらに疑念を深めてしまうのが、ノアコインを購入しようとする際の手続きの不可解な点である。

ノア・グローバルが運営している「公式サイト」から会員登録し、購入サイトにたどり着くと、そこには約款や契約書の類はなく、通常の金融商品には説明が義務付けられる重要事項も示されない。

さらにノア・グローバル名義の振込案内が電子メールで届くが、振込先として提示されるのはメガバンクの御堂筋支店の口座であり、その名義は「ノアマーケティング」という会社になっている。

民事法務協会が提供する「登記情報提供サービス」でこの法人名を検索すると「NOAHマーケティング」という会社が大阪市中央区にあることが分かったが、同社の役員は奈良県在住の代表者がたった一人であり、昨年9月に設立された資本金わずか100万円に過ぎない会社だ。

その代表者と思しき人物は、Aと共にノアコインを宣伝してきたある人物と、SNSで〝友達″としてつながっている。

なぜノアコインの販売元であるはずのノア・グローバルに直接、代金が振り込まれず、このような会社に振り込まれる仕組みになっているのだろうか。

 

こうした疑問をAに問いただそうと質問状を送ると「現在はヨーロッパ出張中で、分刻みのスケジュールをこなしており、取材を受けることはできない」という旨の返事があった。筆者が「不誠実ではないか」と再度尋ねると、こんな答えが返ってきた。

「僕はNOAH FOUNDATION及び、NOAH GLOBAL INNOVATIONのメンバーではなく、外部の賛同者です。ノアプロジェクトのヴィジョンに共鳴し、ノアコインの世界を変えるポテンシャルへの期待から、自主的に意見を発信する形で協力しているだけで、代理店契約など結んでもいなければ、ノアコイン販売に対するコミッションも1円も受け取っていません。

貴殿がお寄せくださった質問は外部の人間に聞かれても答えようがないものが多く、NOAH FOUNDATIONやNOAH GLOBAL INNOVATIONに直接問い合わせなければならないものもたくさん含まれますから、(筆者注・回答に)時間を要するのは当然です。

セミナーなどで話す折りも、何日も前からNOAH FOUNDATIONやNOAH GLOBAL INNOVATIONに問い合わせを入れ、そのうえで話してOKということだけを参加者にお伝えしています」

なるほど、Aは「あくまでノアコインを“応援”している外部の人間」というスタンスのようで、自信に満ちたプレゼンとは裏腹に、詳しい内実は説明できない、ということのようだ。

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