2017.05.30
# ライフ

年間4万円も得をする、こんな簡単な省エネ術があった

え、窓を換えるだけで本当に…?
加谷 珪一 プロフィール

日本の住宅は寿命が短すぎる

家の断熱性能が向上すると結露の被害も激減することになるが、実はこれが経済的に大きな意味を持ってくる。

日本の住宅の寿命は極めて短いことで知られているが、その原因の一つは結露などによる劣化である。結露を最小限にとどめ、メンテナンスを継続的に実施することで住宅の寿命は延びる。

米国や英国に行くと、ごく当たり前のように築100年の住宅が売られたり、賃貸に出されたりしている。家の構造が日本よりも堅牢であるという点は否定できないが、ここまで住宅が長持ちするのは、メンテナンスによる部分が大きい。諸外国では家が長持ちするので、中古住宅と新築住宅の価格差があまり生じない。

欧米人が数字よりも豊かな生活をしているように見えるのは、家が消耗品になっていないからである。家を購入することができれば、本当の意味で資産となり、子供が引き継いだり、売却してまとまった資金を得ることができる。

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最近、日本でもようやく住宅を担保に老後の生活資金の融資を受け、死亡したら自宅を銀行に提供することで相殺するリバースモーゲージという金融商品が登場してきた。これも住宅の価値が長年にわたって維持されてこそ効果を発揮する。

2000年代の中頃までは、GDP(国内総生産)統計における総固定資本の増加は、固定資本減耗を上回っていた。日本のインフラは年々増えていたということになる。

しかし、2000年代の後半からこの数値がマイナスあるいは拮抗する年が増えてきている。この事実は、日本はすでに成長一辺倒の国ではなく、既存の資産を活用していく成熟国家のフェーズに入ったことを意味している。

すでにあるものを生かし、そこに新しい付加価値を加えていくという考え方は、今後の日本経済にとって重要な概念となる。家庭でのエネルギー消費のあり方を見直すことは、実は今後の成熟社会のあり方を模索することにつながってくるのだ。

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