名医たちが実名で明かす「私が患者だったら飲みたくない薬」

そういう考え方もあるのか
週刊現代 プロフィール

昨年、日本老年医学会が、高齢者は薬の服用数が増えれば増えるほど健康を損なうと警告を発した。特に高齢者は、腎臓や肝臓の機能が衰えてくるので、薬を体内で消化できない。つまり「薬が病気を作っている」と言っても過言ではない。

中でも代表的なのが「うつ病」だ。抗うつ剤の市場は右肩上がりで、'22年には1500億円を超えると見られている。

「抗うつ病薬は、製薬会社が儲けるために作られたものなので、私は飲みたくありません。実際、以前勤務していた病院で、うつ病だと診断されていた患者さんのほとんどは低血糖、低血圧が原因でした」(千代田国際クリニック院長の永田勝太郎氏・69歳)

 

現在、認知症を完全に治癒する薬は存在しない。だが実際には認知症薬と称した薬が、多くの患者に処方されている。中でもアリセプトは、暴力的になるなどの副作用も多数報告されている。

「認知症薬の効能については、進行を遅らせるという言い方をしていて、治すとは言っていない。そんなエビデンスがしっかりしていない薬を飲み続ける必要があるのかは疑問です」(大阪大学人間科学研究科教授で循環器内科の石蔵文信氏・62歳)

医者の間でも様々な意見がある。複数の意見を参考に、どんな薬を飲むべきかをもう一度考えてみることも必要なのかもしれない。

「週刊現代」2017年9月16日号より

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