JPモルガンが「ビットコインは詐欺」と明言した事情

日本は9月末がヤマ
宿輪 純一 プロフィール

利用者保護の問題

ビットコインなどの仮想通貨の用途は、決済と投機(投資)の2つがある。そもそもは決済で使われたが、最近では量的金融緩和や運用志向のせいもあり、投機の方が重視されるようになった。比率は日本では5%と95%と圧倒的に投機がメインの用途になっている。

利用者保護では、特に、相場の乱高下と詐欺的な行為の対応が問題となる。相場の乱高下は、仮想通貨の市場が比較的小さいため、昔の相場物の様に、相場の乱高下が大きくに利用者(投資家)が付いていけず損を被ることを指す。本件は市場操作の問題でもあり、対応も他の市場での経験の蓄積がある。

特に最近、注目されている「ICO(Initial Coin offering)」があり、これは株式市場におけるIPO(Initial Public Offering:新規上場)と同じような性質を持つ、資金調達手段である。

 

新しい仮想通貨をあたかも、株式のように発行し対価として資金を集める。しかも、株式だと証券取引所が審査して認可をするが、仮想通貨の場合にはそれがない。つまり、資金を集めて、詐欺的な行為を行うといった事件が相次いだ。

そのような市場に対し、中国、オーストラリア、そしてシンガポールが規制を加えた。それが最近のビットコインなどの仮想通貨が全面安となった理由の一つである。

マネロンの問題

さらに大きい問題がマネーロンダリング(資金洗浄)の対応である。「米国外交問題評議会」や「ACIC(オーストラリア犯罪情報委員会)」がビットコインをテロのための資金調達に使用されていると指摘している。

テロ資金対策を含むマネロン対策などにおける国際的な協調指導・協力推進を行う機関にFATF(Financial Action Task Force:金融活動作業部会)がある。1989年の アルシュ‐サミット経済宣言により設立され、ここでの規制が世界標準となる。

仮想通貨についても規制を掛け、日本をはじめ金融当局は法規制を導入した。日本ではそれが「改正資金決済法」であり、4月1日に施行されている。

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