主砲プホルスは球界屈指の人格者
メジャー開幕から約一ヵ月が過ぎ、投手としては2勝1敗防御率4.43、打者としては打率3割3分3厘で3本塁打(日本時間4月26日現在)という素晴らしい成績を残しているエンゼルスの大谷翔平選手ですが、数字同様に素晴らしいのが彼の楽しそうに野球に取り組む姿勢ですね。いかにも日本の野球小僧がメジャーでの日々を楽しんでいる姿は、観る者を笑顔にさせてくれます。
僕もエンゼルスタジアムに何度も足を運んでいますが、彼を囲むチームの雰囲気はとてもいいです。特にアルバート・プホルスやマイク・トラウトといったチームのリーダーが、彼をいい意味でイジってくれていますね。初アーチの後、あえてチームは彼を迎えずに無視する、いわゆる「サイレント・トリートメント」は、日本でも話題になっていたようでしたが、あれも彼らが中心でした。

今回はせっかくなので彼らがどんな選手か紹介したいと思います。
4番を打つプホルス(一塁手)ですが、まずはとにかくいいバッターですね。僕も現役時代、まだ彼が若くてセントルイス(カージナルス)にいた頃、対戦していますが、ゆったりとした大きな構えが印象的で、どこに投げるかというよりも、いかにタイミングを外すかに苦労した覚えがあります。

野球の実力は言わずもがなですが、グラウンドを離れてもナイスガイですね。汚い言葉は決して使わないし、チャリティーにも熱心で、2008年には、人格者であり慈善事業を精力的に行っているメジャーリーガーに贈られるロベルト・クレメンテ賞を受賞している。
また、彼は趣味でゴルフもやるのですが、マナーもよくて一緒に回ってて楽しいですね。今年もシーズン前に一度回ったのですが、「午後に空港に人を迎えに行くんだ」と言っていました。よくよく聞くとジェフリー・マルテ(プホルスと同じドミニカ共和国出身のチームメイト)を迎えに行ったようでした。
プホルスは38歳でマルテは26歳と、日本でいう一回り違う年齢差です。普通、プホルスくらいのスーパースターになるとそんなことしないのですが、本当に優しいナイスガイですね。チームメイトからもファンからの信頼も厚いリーダーです。