2018.05.18
# コミュニケーション # 企業・経営

成長を続ける会社は、社員の「主語」が驚くほど違った

あなたは当事者ですか、評論家ですか?
吉田 行宏 プロフィール

ガリバーは当事者意識のかたまりだった

私が創業初期から2012年まで役員として在任していた、株式会社ガリバーインターナショナル(現 株式会社IDOM)は「車買取専門店」という業態を全国に普及させ、創業4年で株式を公開し、設立10年で売上高1000億円を達成した日本でも珍しいハイパーグロースカンパニーである。

そんなガリバーに関してよく「ビジネスモデルが良かったんですね?」と聞かれることがある。その際に私は「いえ、買取専門店というモデルは古物商の申請さえすれば誰でもできるんです。あまり知られていませんが、ガリバーはメンバーの主体性や当事者意識が、他社に比べ格段に高く、それが急成長の原動力となりました」と答えている。

大手企業1000社以上が実施した組織力診断でもガリバーの評価はベスト10に入るものであったし、「やりがいのある会社ランキング」では常に上位にランクされている。
経営幹部やリーダーが、組織力や人材育成のために使う工数や情熱も、私が知る他社と比べて格段に大きいものだった。

また、課題を他責にせず、当事者として行動する社員が多く、組織として一丸となって成長したために、良い業績を維持することができたのだと思っている。

これは当時者意識の一例であるが、ガリバーには営業会社にありがちな「ノルマ」という概念がなかった。たとえ目標数値の決定に関与することができなかった場合でも、その目標は、やらされるのではなく、自らが決めたものとして捉え、最後まで諦めない社員が多かった。

500店の店舗スタッフが当事者意識を強くもって真剣にお客さんに接客するのと、そうでないのとでは、どれだけ大きく会社の業績に差が出るかは想像に難くないだろう。

 

成長とは「アイスバーグ」を育てること

継続的に当事者意識を強く持ち、成長し続けられれば個人の人生にとっても会社にとってもハッピーであることは間違いない。そのために重要なこととは何だろうか?

私は、一人ひとりが成長の原理原則を理解し、自分軸を育てていくことだと思っている。

このことをもう少し具体的に説明すると、私の研修では、成長の原理原則を、図4のようなアイスバーグ(氷山)を例に話をしている。

ものごとの成果や結果は氷山の一角のようなもので、水面下には、目に見えない部分が存在している。そこには能力やスキルも必要だが、さらには、その人の意識や想い、人生哲学、そしてふるまい、習慣、行動があってこそ、成果を生み出すことができるという考え方である。

アイスバーグの下支えとなる意識が、自責なのか他責なのか、それによって会話も行動も変わる。形成されるアイスバーグの形も、導き出される成果にも違いが出てくる。

この図を見ると、当事者意識を持つ社員を育てる重要性を、より理解していただけるのではないだろうか。

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