不動産投資の3ステップ
私が投資用不動産を購入しようと決意したとき、まずはじめに行ったことは、最寄りの税務署に開業届(個人事業の開業届出書)と青色申告承認申請書を提出することでした。

この2つの書類を出して、青色申告と呼ばれる確定申告をするだけで、毎年65万円、もしくは10万円の控除を受けることができるからです。
*税制改正により2020年以後の青色申告での控除額は変更される予定です
通常、会社勤務をしていれば、所属する企業が年末調整を行うため、個人で確定申告をする必要はありません。自衛官であった私も、同じく確定申告の必要はなかったものの、不動産投資を始めるにあたり、確定申告をするようになりました。
この小さな経験が「税務に関することは難しい」、そんなイメージのハードルを下げてくれるきっかけにもなりました。
控除を受けるためには、帳簿を作成することが条件となっていますが、投資をしている以上は収支を明らかにすることは当たり前です。この当たり前のことを実施することに加え、使った領収書を一定期間保管するだけで、節税することができるのですから、面倒でも実行しない手はありません。
次に実施しておきたいことは、会社員として仕事を続け給料を上げていくことです。
銀行から融資を受けるのには、毎月一定の収入を得ていることはもちろん、どれくらい継続的に収入を得ているかの実績も、自分の信用を高める大切な要因になります。
もし、あなたがお金を貸す立場であったら、10年間、転職することなく一流企業に勤めているサラリーマンと、中小企業を2年ごとに渡り歩いている人。収入が同じ600万円だったとして、どちらにお金を貸したいと思いますか。
銀行員は安定している人に融資をしたいと常に考えています。だからこそ、安定した企業に勤め、今後も毎月一定額の安定した収入が得られる可能性が高いと銀行に判断されることが大切なのです。外資系企業にお勤めで転職する機会が多い方は、確実に年収を上げるキャリアアップを心掛けることが有利な融資につながる秘訣です。
3つ目にやるべきことは、300万円以上の貯金をするということです。はじめて不動産投資をやる場合、中古の区分マンションに投資するのがいいでしょう。区分マンションだったら大体300万円あれば1000万円ほどの物件を購入できます。300万円の内訳としては、頭金2割で200万円、購入に関する手数料70万円、万が一の修繕費として30万円。
ちなみに、頭金を2割入れると、金融機関によっては金利が下がることもありますので、ローンを組む前にしっかりと調べておきたいところです。「区分マンションじゃあ、それほど儲からない」と思うかもしれませんが、まずはリスクを抑えて、手堅くいくことが大切です。