フランス人の「服装」が、日本とこんなに違うワケ
「洋服を10着しか持たない」は本当?フランス人は「同じ服」を一週間に何度も着まわす
外資系会社で働くアニエスは来日して数ヵ月。日本のくらしにも慣れてきましたが、最近気になってきたことは、日本人女性の服装についてです。

1番驚いたのは、女性が毎日違う服を着て会社に来ること。そして、新しい服ばかりであること。というのも、自分のように同じ服を何回も着まわしたり、毛玉がついたセーターを着ている人がまったく見当たらないからです。
アニエスは、「なんでこんなきれいな服ばかり着ているのだろう」と、不思議でたまりません。日本人の服装は世界で1番きれいです。
日本では同じ服を1週間に2回着るのは、少し恥ずかしいと考えている人が一般的だと思います。まして3回着るなんて考えられないかもしれません。ところが、フランスでは当たり前のこと。なぜなら、みんながそうしているから恥ずかしさを感じないのですね。
以前、私がフランスで働いていたときの同僚ロザリーさん。彼女は3種類のコーディネーションを交互に着まわしていました。つまり、1週間に全く同じ服装の日が2回あるわけです。月:A、火:B、水:C、木:A、金:Bという順番です。
当時の私は、「ロザリーはあまり服を持っていないのね」と思いましたが、滞在が長くなるにつれて、他の人も似たようなものです。日本人のように服をとっかえひっかえしないことが普通であることに気が付いたのでした。
街で見かけた着こなし上手のパリジェンヌはウソ?
花の都パリ。ファッションセンスのよい人や、憧れのブランド物で着飾った人で溢れかえっていると思うかもしれません。残念がらそうではないのです。
カッコ良くセンスのよいスタイルは、日本の方が上でしょう。そもそもフランスの場合、高級ブランド品は一部の富裕層のものだと考えられています。
自分の給料で手が届かないということは、自分に似合わないということ。似合わないものを無理に手に入れようとはしないのです。高級ブランド品で身を固めたり、ブランドバッグを持った人は滅多に目にしません。
日本ではよく女性誌で「街で見かけた着こなし上手のパリジェンヌ」という特集が組まれています。これだけ何人もの素敵な写真を撮るためにいったい何時間いえ、何日かかったのかと考えてしまうのは私だけでしょうか。
これらの写真を見ていると、スタイルがよく顔もきれいな人ばかりなように思えます。つまり着こなし上手というより、スタイルがよく、美人なら何を着ても様になるのかもしれませんね。