フランス人女性はお化粧もほとんどしない
個性を大切にするフランス人のこと、流行に左右されたり、人と同じ格好をすることを嫌います。
あくまでも自分に似合った服を身に着けることで、服装でも自己主張をするのが本当のおしゃれであるという感覚があるのでしょう。他人の価値観でものごとを判断することは、自分の個性を殺すことに他なりません。
また、フランス人女性はお化粧もほとんどしません。せいぜいマスカラと口紅を塗るくらい。ファンデーションやチークを使う人も少ないのではないでしょうか。薄化粧が普通なので、お化粧品にもお金はかけません。
「会社へノーメイクで行くのはおかしい」など日本では協調性が重んじられますが、フランスでは個人個人の価値観を大切に、そして、人と違うことが当たり前だということが認められています。服にしても、仕事など他のことに対しても、自分の選択に対して自分の責任を持つ人生が徹底されているわけです。
年齢を重ねるごとにきれいになっていくフランス女性
シックな若い世代のファッションとは裏腹に、50歳以上のファッションはちょっと派手め。ひざ上のミニスカート、胸や背中が見えるなど露出が多めのスタイルはもちろん、カラフルな服も着こなします。
何歳になっても、しわが増えたとしても、ますます人間性に磨きがかかって素敵な女性が目立つのがフランスよいところだといえるでしょう。
日本人女性は肌もきれいですし、美容にも気を使っているので、魅力的な人がたくさんいらっしゃいます。そもそも、顔のつくりが西洋人に比べて童顔なので、若く見られます。私たちは他人から若く見られるとうれしいものですが、フランス人女性は若く見られても、日本人女性ほど喜びませんよ。
多くの日本人女性は50歳以上になると、おとなし目の服装を選びがちです。しかし、フランス女性は何歳になっても女性であることを意識したスタイルを心掛けているのです。もちろん、中には「あれ?」というスタイルを目にすることもありますが、それも個性。老け込んだ格好をしているより、よいのではないでしょうか。
そう、シックなフランス人女性とおしゃれな日本人女性の間に微妙な差がついてくるのが50代以上です。どうしても私たちは、年相応なスタイルを考えがち。しかし、おばさんっぽい洋服を着るということは、女性であることを、やめてしまったという印象を与えてしまいます。
日本では専業主婦、またはパートで働らかざるを得ない女性の割合が高く、結果として夫、または他人の意向に左右されがちです。一方、フランス人女性には年齢にかかわらず、他人を気にせず、そして自分の人生に責任をもって生きるという逞しさを感じます。フランス人女性を見習って、年齢や状況に囚われることなく、そして他人の意向に左右されない強さや美しさを身に着けたいものです。
さて、「街で見かけ着こなし上手のパリジェンヌ」というのは本当です。でもそれは、素敵な洋服を着ているからではありません。自分に本当に似合うものを知って、そして中身を磨き、さらに姿勢がよいなど複合的な要素が混じり合って、その自信が着こなしに表れてくるのでしょう。