高齢者の力を活用し、バランスのとれた組織に

今はまず踏ん張って、10年後、20年後に組織を支えてくれる若い世代を地道に育てていくしかありません。

そして、彼らが育つまでの間、ベテラン社員たちの首を切らないことが大切です。この世代は、金が欲しくてがむしゃらに働いているわけではなく、自分の「居場所」がほしくて働いている人が多いのです。

 

ベテラン社員は、働きたくて働いている。自分の能力がどの程度かわかっている。どの程度貢献できるかもわかっている。だから、足をひっぱらないように働いてくれます。ベテラン社員は「計算できる労働力」なのです。それは、組織の強みになります。

身の丈にあった働き方ができる人がたくさんいたら、調和のとれた組織ができ上がります。ベテラン社員は、もうがむしゃらに働くことはできないかもしれないけれど、これから伸びていこうとする若手をフォローすることはできるでしょう。そうして、調和のとれた組織ができ上がれば、市場での競争力が出てくるのです。

ベテラン社員の活用が目前の危機を乗り切るための最大の武器

市場競争力が弱い中小企業は、うまく高齢者の力を活用して、バランスのとれた組織を作っていくことが肝要ではないでしょうか。

これから、人口が減って、労働力不足になり、市場が縮小していくなかで、経営者が目指すべきなのは、成長することではなく、身の丈にあった、バランスのとれた経営と言えるのです。

将来の会社の中核として外国人の登用も

中小企業が、これから会社を任せられる優秀な人材を確保しようとしたら、これまでとは違ったやり方も必要でしょう。日本は若い人口が減っていくわけですから、外国人に人材を求めることも視野に入れなければなりません。

これまでのように、「使い捨ての労働力」としてではなく、将来、「会社の中核となるべき人材」として、積極的に若い外国人を採用していくべきでしょう。

 

特に、若い労働力が不足している製造業では、喫緊の問題です。もの作りの現場が空洞化しているのは、日本の産業全体にとって大問題です。日本の製造業を支えている中小企業が生き残っていってもらうためにも、やる気のある若い外国人労働者を登用していくことが重要だと思います。